食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05420710149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、リスク評価とリスク管理との間のコミュニケーションに関する最終報告を公表
資料日付 2020年7月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は7月8日、リスク評価とリスク管理との間のコミュニケーションに関する最終報告(2020年6月29日承認、48ページ、doi: 10.2903/sp.efsa.2020.EN-1891)を公表した。概要は以下のとおり。
 リスク分析の重要な特徴は、リスク評価とリスク管理が機能的に分離されている必要があることである。しかしながら、もしリスク評価の成果がリスク管理上の決定を支援するように設計されなければ、リスク評価の有効性は限定される可能性がある。リスク評価とリスク管理との間のコミュニケーション(COMRISK:Communication inside Risk Assessment and Risk Management)プロジェクトでは、リスク評価者とリスク管理者とのコミュニケーションが調査された。同プロジェクトの全体的な目標は、リスク分析の過程でのリスク評価者とリスク管理者とのコミュニケーションにおける現行の活動と課題を特定し、両者の間のコミュニケーションの理解及び質を高め改善することであった。
 この目的の達成のための具体的な活動は、歴史上の食品安全の事件(訳注:大腸菌O104:H4等)のレビュー、リスク評価要請の分析、コミュニケーションを指導する文書の特定(規則及び契約を含む)、リスク評価者とリスク管理者との半構造化面接(semi-structured interview)の実施、両者のコミュニケーションを円滑に進めるツールの特定を含んでいた。
 リスク評価の有効性は明確に定義され相互に認めたリスクに関する質問に依存し、両者のコミュニケーションの頻度が少なく内容が乏しいことが、リスク評価の成果がリスク管理を支援できない場合の主要な理由の一つであると結論された。
 リスクに関する質問を伴うリスク評価の依頼が定義されている場合、リスク評価の開始に先立つ両者のコミュニケーションは目的に合ったリスク評価を確保するための重要なポイントの一つとして特定される。しかしながら、リスク評価実施中及びその事後においても両者のコミュニケーションに関して理解が困難であることが報告されている。
 コミュニケーション不足が形式上の制約や合意の結果であることはほとんどなく、リスク評価者とリスク管理者の願望により説明できるわけでもない。むしろ認識された制約や伝統が、両者の間の数少なく内容の乏しいコミュニケーションに繋がる潜在的な要因であるように思われる。
 リスク評価者とリスク管理者は、両者のコミュニケーションの決定的となる重要性を認識し、同時にリスク分析における両者の異なる役割を尊重することが必須である。
 質問への回答者によると、リスク評価の質問の枠組みを円滑に進める最善の解決策は、リスク評価の目標に合意し、信頼を構築するためにオープンな対話を行うことである。更に面接結果は、形式的、体系的なプロセスがリスク分析実施中のコミュニケーションを円滑に進める可能性があることを示す。データギャップや方法論及びモデルに関連する問題による不確実性がある場合、リスク評価者がそれを認め、リスク管理者に対して適切に説明すべきである。
 リスク評価者とリスク管理者のトレーニングは、タイムリー且つ目的に適う成果を達する可能性を高めるかもしれない。そのようなトレーニングはリスク管理のプロセスにおける洞察を深め、リスク管理者の役割への理解を深め、特にリスク評価者とリスク管理者のコミュニケーションの重要性の認識を高めるはずである。
 リスク分析のプロセスを改善するためには、リスク評価者が行ったリスク評価がリスク管理者のニーズをどのように満たしたかに関してフィードバックを得ることも重要である。今回の調査では、本プロジェクトで調査されたリスクコミュニケーションの側面が、リスク分析のガイダンスにおいて広く議論されていないことも判明した。目的に適うコミュニケーションに対する障害を特定するために更なる調査が必要である。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1891
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