食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05400280301
タイトル 論文紹介「現場からの手記: 複数のクルーズ船で発生した冷凍果物及びベリー類に関連するノロウイルス集団感染、米国、2019年」
資料日付 2020年4月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  MMWR(2020
, 69(16):501-502)に掲載された論文「現場からの手記: 複数のクルーズ船で発生した冷凍果物及びベリー類に関連するノロウイルス集団感染、米国、2019年(Notes from the Field: Multiple Cruise Ship Outbreaks of Norovirus Associated with Frozen Fruits and Berries ? United States
, 2019)、著者JR Rispens、 K Houston(CDC、米国)ら」の概要は以下のとおり。
 2019年7月から9月にかけて、船旅会社Xは、欧州を航行するクルーズ船10隻の乗客の間で、突然の原因不明の急性胃腸炎(AGE)の集団発生(乗客の3%超)に見舞われた。嘔吐と下痢の急な発症とその後24時間以内での回復は、ノロウイルス感染と一致していた。
 2019年9月18日、CDCの船舶衛生プログラム(VSP)は、ドイツからニューヨーク市へ向けて米国の管轄区域を航行していた船旅会社Xのクルーズ船AでAGEが集団発生したとの通知を受けた。9月23日の19日間の航海終了時までに、乗客2
,046人のうち117人(5.7%)、乗組員610人のうち8人(1.3%)がAGEの症例定義を満たした。糞便4検体が採取され、CDCの国立カリシウイルス研究機関でノロウイルスの検査が行われた結果、定量RT-PCRにより3検体のノロウイルス陽性が確認された。9月22日のVSPチームによる実地調査では、集団感染源は特定されなかった。 
 翌月10月7日、CDCのVSPは、米国の管轄区域でさらに2件の集団感染の通知を受けた。1つ目の集団感染は、東海岸沿いにニューヨーク市を発着する船旅会社Xの別の船(船B)で発生し、乗客2
,166人のうち85人(3.9%)、乗組員612人のうち10人(1.6%)が罹患した。2つ目の集団感染は、モントリオールからニューヨーク市に向けて航海していた船Aで発生し、2
,251人の乗客のうち83人(3.7%)、610人の乗組員のうち10人(1.6%)が罹患した。VSPは10月12日(船B)と10月13日(船A)に再び集団感染の調査を実施した。船Bからは5検体、船Aからは2検体の糞便検体が検査のため採取された。実地調査において、船旅会社Xの公衆衛生担当者はVSPに、船Bで罹患した乗客に実施した食品アンケートを確認したところ、回答の80%近くが冷凍果物及びベリー類を使ったスムージーに関係したことを報告した。疫学的な関連性があり、またベリー類は過去の集団感染にも関与していたことから、CDCは、ノロウイルス検査のため、船Bに由来する冷凍果物とベリー類の回収について米国食品医薬品庁(FDA)に協力を要請した。船Bの食品のロット番号は、船Aの同じ冷凍果物やベリー類のロット番号と一致していた。
 FDAは冷凍果物及びベリー類16品を検査し、3品(ラズベリー、トロピカルフルーツカクテル、及びベリーミックス)がノロウイルス検査陽性であった。ノロウイルスの塩基配列は、糞便検体からのものとラズベリーからのもので97.5%の類似度であった。果物製品が撤去された後、船旅会社Xで更なる集団感染は報告されていない。
 食品の供給に関する更なる調査の結果、船旅会社Xは、食品販売業者が2019年6月末以降中国の供給業者から同ロットの冷凍ラズベリーを複数のコンテナ(約22
,000ポンド)で購入していたと明らかにした。これらのラズベリーは船旅会社Xの全船に供給されており、疫学及び検査データの両方から、このラズベリーが集団感染源であることが示唆された。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) MMWR (2020 , 69(16):501?502)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6916a3.htm
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