食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu05380250149 |
タイトル | 欧州食品安全機関(EFSA)、食品に含有されるオクラトキシンAのリスク評価に関する科学的意見書を公開 |
資料日付 | 2020年5月13日 |
分類1 | --未選択-- |
分類2 | --未選択-- |
概要(記事) | 欧州食品安全機関(EFSA)は5月13日、食品に含有されるオクラトキシンAのリスク評価に関する科学的意見書を公開した(3月13日採択、PDF版150ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6113)。概要は以下のとおり。 欧州委員会はEFSAに食品に含有されるオクラトキシンA(OTA)に対する2006年公表の意見書を更新するよう要請した。 OTAは、アスペルギルス属及びペニシリウム属の真菌により産生され、多様な食品類に汚染物質として検出される。OTAへの慢性的食事性ばく露の最も重要となる要因は、「保存食肉」、「チーズ」、「穀物と穀物ベースの製品」である。この主要3カテゴリーと比較すると程度は低いものの、生鮮果物、ドライフルーツ、フルーツジュース、ネクター等も、一部の「幼児」集団や「小児」集団において要因となる。 OTAは、複数の動物種において腎臓毒性の原因となり、げっ歯類においては腎臓腫瘍を誘発する。OTAはin vitro及びin vivoにおいて遺伝毒性を示すが、そのメカニズムは明らかとされていない。直接的及び間接的な遺伝毒性及び非遺伝毒性の作用機序が、それぞれ、腫瘍形成に寄与している可能性がある。 近年の研究から、腎臓における発がん性の作用機序に関する不確実性が提起されたため、健康影響に基づく指標値(HBGV)を設定することは不適切であり、ばく露マージン(MOE)アプローチが適用された。2006年に確立された120ng/kg体重のTWIは無効となる。 慢性的非腫瘍性作用の特性決定では、選択された非腫瘍性リファレンスポイント(RP)と算出されたばく露値間のMOEが200を超過する場合、健康上の懸念は低いと判断された。このMOE値は、種内・種差におけるトキシコキネティクス及びトキシコダイナミクスの差異に対するデフォルトの不確実係数(UF)100と、ブタを用いた3ヶ月間研究をブタの慢性的状況に外挿するための追加のUF2から導出された。慢性的腫瘍性作用の特性決定では、選択された非腫瘍性RPと算出されたばく露値間のMOEが10 ,000を超過する場合、健康上の懸念は低いと判断された。このMOE値は、遺伝毒性と発がん性の双方を示す物質に対するEFSAのガイダンスから導出された。腫瘍性リスクに対するMOEの解釈において、OTAとDNAの直接的相互作用のエビデンスが決定的ではないため、パネルは、10 ,000bのMOE値は、本ケースにおいては相当保守的であると考えている。 非腫瘍性効果の特性決定では、ブタにおいて観察された腎臓障害に基づき、4.73 μg/kg体重/日のBMDL10が算出された。腫瘍性効果の特性決定では、ラットにおいて観察された腎臓腫瘍に基づき14.5 μg/kg体重/日のBMDL10が算出された。慢性的食事性ばく露の推定値は、平均及び95パーセンタイル(P95)レベルにおいて、それぞれ、0.6~17.8 ng/kg体重/日及び2.4~51.7 ng/kg体重/日の範囲となった。 母乳で育てられた乳児のOTAばく露の中央値は、母乳摂取量が平均的な/多量である乳児において1.7~2.6 ng/kg体重/日、95パーセンタイルのばく露値は5.6~8.5 ng/kg体重/日であった。 非腫瘍性エンドポイントに基づくBMDL10とのばく露値の比較から、ほとんどの消費集団においてMOEは200を超過し、健康への懸念が低いことが示されたが、若年集団の高消費集団において算出されたMOEは例外であり、潜在的な健康への懸念を提示した。 腫瘍性エンドポイントに基づくBMDL10との比較から、母乳で育てられた乳児を含むほぼ全てのばく露シナリオにおいて、MOEは10 ,000未満であることが示された。遺伝毒性が直接的な作用機序によるものである場合、このMOEは潜在的な健康への懸念を提起する。本評価における不確実性は高く、リスクは過大評価されている可能性がある。 以下の解明を目的とする研究を含む、更なる研究を推奨する。 ・ 腎臓の発がん標的部位において発生する現象 ・ 母乳中のOTAレベル ・ 多様な種におけるOTAの多様な毒物動態 ・ 適切な動物モデルにおけるOTAによる遺伝子変異の具体的なシグネチャに関する詳細情報 ・ 修飾されたOTAの発生と毒性 本意見書の公開協議の結果は下記URLより入手可能。 11カ国(欧州外からは米国とトルコ)に渡るステークホルダー(8の公的機関及び7の私的団体) 15団体からの意見が受理され、検討された過程が記述されている。 http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1845 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州食品安全機関(EFSA) |
情報源(報道) | - |
URL | http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6113 |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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