食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05340040149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としての酒石酸等5物質(E334~337、E354)の再評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2020年3月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月11日、食品添加物としての酒石酸(E334)、酒石酸ナトリウム(E335)、酒石酸カリウム(E336)、酒石酸カリウムナトリウム(E337)、及び酒石酸カルシウム(E354)の再評価に関する科学的意見書(2020年1月29日採択、58ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2020.6030)を公表した。概要は以下のとおり。
 EFSAの「食品添加物及び香料に関する科学パネル」(FAFパネル)は、食品添加物として使用される場合の酒石酸及び酒石酸塩類(E334-337、354)に関する科学的意見書を提出した。食品に関する科学委員会(SCF)は1990年、L(+)-酒石酸、そのカリウム塩及びナトリウム塩に関して30mg/kg体重(bw)/日の許容一日摂取量(ADI)を設定した。L(+)-酒石酸、及びそのカリウムナトリウム塩の代謝は、種依存的であり、ヒトよりもラットにおける吸収が大きかった。
 腎毒性を含む毒性影響は、L(+)-型を試験した毒性学的試験において観察されなかった。酒石酸、そのナトリウム塩及びカリウム塩の遺伝毒性の可能性を示すものはなかった。ラットの慢性試験における最大用量試験(3
,100mg/kg体重(bw)/日)で、L(+)-酒石酸モノナトリウムの発がん性を示すものはなかった。母体毒性及び発生毒性に関する利用可能な試験結果は関連する影響を何も報告しなかった。生殖毒性の試験は利用できなかった。しかしながら慢性毒性試験において生殖器官への影響は観察されなかった。
 FAFパネルは、全身での利用可能性(systemic availability)に関するデータは、通常のデフォルトの不確実係数100の代わりに特定化合物の不確実係数を導出するのに十分頑健であると結論付けた。ラットに比べてヒトにおける内部ばく露量が低いことを示すデータに基づき、総種間不確実係数を10の代わりに1を適用し、総不確実係数10が導出された。
 FAFパネルは酒石酸ナトリウム3
,100mg/kg体重/日、およそ酒石酸2
,440mg/kg体重/日のリファレンスポイントに不確実係数10を適用して、酒石酸及び酒石酸塩類(E334-337、354)に対して酒石酸で表す240mg/kg体重/日のグループADIを設定した。
 精緻化した非特定銘柄志向の(refined non-brand-loyal)ばく露シナリオで様々な集団グループに関して行った推定ばく露量は、酒石酸で表す240mg/kg体重/日のグループADIを上回らなかった。FAFパネルは欧州委員会に対して以下のとおりいくつかの勧告(抜粋)を行った。
・観察されたDL-酒石酸の腎毒性の影響を考慮して、欧州委員会規則(EC) No 934/2019の規定に従って、ワインにおける処理剤(安定剤)としてのDL-酒石酸の認可を改正すること。
・化学的/微生物学に生産される酒石酸に関して、欧州委員会規則(EU) No 231/2012において別の規格を設定すること。

地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/6030
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