食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05300300301
タイトル 論文紹介:「と畜場の豚のE型肝炎ウイルス、米国、2017~2019年」
資料日付 2020年1月8日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  Emerging Infectious Diseases (2020
, 26(2):354-357)に掲載された論文「と畜場の豚のE型肝炎ウイルス、米国、2017~2019年 (Hepatitis E Virus in Pigs from Slaughterhouses
, United States
, 2017~2019)、著者H Sooryanarain、CL Heffron、 X-J Meng (Virginia Polytechnic Institute and State University
, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 E型肝炎ウイルス(HEV; Hepeviridae科、Orthohepevirus A属)は少なくとも8つの異なる遺伝子型から構成される。先進工業国においては、人獣共通感染性の遺伝子型3及び4(HEV-3及びHEV-4)の豚HEVが新興の食品由来病原体であり、生又は未加熱豚肉の喫食によって伝播する。食品のサプライチェーンの入り口である、と畜時での米国の市場体重の豚の現在のHEV感染ステータスは未知である。したがって、著者らは、米国10州25のと畜場の市場体重の豚由来血清5
,033検体中のHEV RNAの存在及びHEV IgG保有率を調査した。
 2017~2019年に回収された、米国10州25のと畜場由来の22
,940頭の市場体重の豚の保存血清サンプルから、本研究のために5
,033検体が層化無作為抽出法により選択された。HEV RNA検出のため、定量的逆転写PCR(qRT-PCR)及びnested RT-PCRが用いられ、HEV IgG検出のため、市販の検出キット(PrioCHECK Porcine HEV Ab ELISA kit)が使用された。
 qRT-PCRの結果、およそ6.3%(318/5
,033; 95% CI 5.6%-7.0%)の市場体重の豚が、と畜時においてHEV RNAウイルス血症であったことが示された。ウイルス量は100未満~1
,000
,000コピー/mLの範囲(平均8
,285コピー/mL; 95% CI 6
,210.7-25
,397.2コピー/mL)であった。HEVウイルス血症の豚の割合はと畜場によって(範囲 0%-17.4%)また州によって多様であった。さらに、塩基配列の決定及び系統学的解析によって、(HEVカプシド遺伝子領域(348bp)の)配列が決定された182株のHEV全ての配列が人獣共通感染性のHEV-3遺伝子型でグループ2(HEV-3abchij)クラスターに属することが明らかになった。
 著者らは、米国のと畜場の市場体重の豚のHEV血清陽性の全国平均がおよそ40%(95% CI 38.5%-41.2%)であることを示した。血清陽性率はと畜場ごと、また州ごと(範囲 0%-66.8%)で異なっていた。
 比較的高い血清陽性率が示されたが、HEVウイルス血症が検出された豚は低い割合(6%)であった。これは恐らくHEVウイルス血症が一時的なもので、血清中にHEV RNAが検出される期間が短いためである。と畜場の豚のおよそ6%がHEV-3abchijのウイルス血症であることは、と畜時に感染性のHEVを含む血液が生豚肉製品を汚染する可能性があるため、豚肉の安全性に関して潜在的な懸念を生じさせる。したがって、食品由来のHEV感染を防ぐために、豚肉は喫食前に適切に加熱されるべきである;内部温度71℃で感染性のHEVは不活性化する。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Emerging Infectious Diseases (2020 , 26(2):354-357)
URL https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/26/2/19-1348_article
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