食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05260440149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、飼料及び食品中における、特にハウチワマメ及びハウチワマメ由来製品中における、キノリジジンアルカロイドの存在に関連する動物衛生及びヒトの健康に対するリスクに関する科学的意見書を公表
資料日付 2019年11月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月5日、飼料及び食品中における、特にハウチワマメ(ルピナス(lupin))及びハウチワマメ由来製品中における、キノリジジンアルカロイドの存在に関連する動物衛生及びヒトの健康に対するリスクに関し、科学的意見書を公表した(9月25日採択、PDF版113ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2019.5860)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会は、飼料及び食品中のキノリジジンアルカロイド(QA)の存在に関連する動物衛生及びヒトの健康に対するリスクに関し、科学的意見を表明するようEFSAに要請した。
 QAは、主にハウチワマメ属及びゲニステア族(Genisteae tribe)に属する植物で発生し、病原体や捕食者に対する防御において機能する二次代謝産物である。QAは、植物の緑色組織のリジンから生合成された後に種子を含む全器官に貯蔵され、その含有量は、遺伝子型、病原体の存在、環境、土壌の特性に依存する。ハウチワマメ属植物群において170種超のQAが特定されており、それらのアルカロイドパターンは種間で高度に多様化している。ハウチワマメたんぱく質等のハウチワマメベース製品は、ベーカリー製品、模造乳製品、模造肉製品、飲料等の食品において、動物性タンパク質及び植物成分の代替品として注目を集めている。
 本リスク評価は、欧州において動物及びヒトの摂取と関連するハウチワマメ属植物/栽培種(即ち、Lupinus albus L.、Lupinus angustifolius L.、Lupinus luteus L.、Lupinus mutabilis Sweet)にて発生するQAに限定される。動物及びヒトにおけるQAの毒性に関する情報は限定的である。ヒトのハザードの特性評価には、スパルテイン(sparteine、参照化合物)への急性ばく露後に観察される、抗コリン作用及び心臓電気伝導度の変化が極めて重要となる考えられる。フード・チェーンにおける汚染物質に関するパネル(Panel on Contaminants in the Food Chain、CONTAMパネル)は、利用可能なデータは、健康影響に基づく指標値(HBGV)を提案するには不十分であると判断し、急性ばく露後のリスクを判定するため、0.16 mg スパルテイン/kg体重の最低単回経口有効用量をレファレンス・ポイント(reference point)として使用するばく露マージン(MOE)アプローチを選択した。慢性ばく露のリスクを判定するするレファレンス・ポイントは特定不可能であった。
 QA類は同様のMOA(modes of action)を示すため、用量の加算を想定したグループアプローチを適用した。食品に関しては、総QAの最高平均濃度(即ち、最も多量のQA6種)は、「ハウチワマメ(乾燥物)及び類似物」と分類されたハウチワマメ種子サンプルにて検出された。発生及び摂取に関するデータが限られているため、複数の特定のシナリオに対する食事性ばく露が算出され、ヒトの健康リスクに対する完全なリスクの判定には至らなかった。算出されたMOEは、一部の消費者のリスクを示す可能性がある。苦味除去処置(debittering step)を施さずにハウチワマメ種子を摂取する場合、苦味除去処置を施したQA高含有種子として摂取する場合、「ハウチワマメベースの肉模倣品」が摂取される場合等である。
 サケ科魚類以外の飼育動物、コンパニオン動物、ウマに関しては、有害影響に関する利用可能なデータベースが極めて限られており、無作用量及び/又は最小毒性量を特定できず、リスクの判定は不可能であった。サケ科魚類に関しては、有害影響のリスクは低いと考えられる。
 本科学的意見書の草案に対して実施された公開協議の結果はテクニカルレポートとして公表されている。以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1717
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5860
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