食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05260400149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、鹿慢性消耗病(CWD)に係る科学的意見書(III)を公表
資料日付 2019年11月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月11日、鹿慢性消耗病(CWD)に係る科学的意見書(III)を公表した(63ページ、2019年9月26日採択)。概要は以下のとおり。
 欧州委員会はEFSAに対し、以下の付託条項に関する科学的意見を求めた:検出された鹿慢性消耗病(CWD)について北米と欧州間で、また欧州内でのCWD株の違いに関する既存知識の改定、CWDの人獣共通感染の可能性(zoonotic potential)に関する新たな科学的エビデンスのレビュー及び潜在リスクに対処するための勧告の提示、欧州連合(EU)内でのCWD拡大のリスク要因の特定。
 欧州のCWD株では徹底した特性評価が進められているが、多くの北米のCWDでは同様の方法では評価されていない。このようなサーベイランスプログラムの違いは、検出できる症例の種類に偏りをもたらす。
 予備的なデータでは、欧州で確認されたCWD株と北米のCWD株は異なるという主張を支持し、また、欧州のシカ科動物におけるCWD株の多様性(strain diversity)の存在を示唆する。現在のデータでは、感染性、病原性又は有病率に関する株による違いについてはどのような結論も導くことはできない。入手可能なデータからは北米又は欧州のCWD株の人獣共通感染の可能性についてどのような結論も導くことはできない。
 食肉の摂取を介したCWDのヒトへのリスクは直接的には評価できない。個人レベルでは、CWD感染シカ科動物由来の食肉、肉製品及び臓物の消費者はCWD病原体にばく露するだろう。ヒトの食事由来のばく露を低減させるための対策は適用できるが、ばく露を根絶するためには、感染動物のと体全てをフードチェーンから排除することが必要となってくる。
 CWDの拡大に関して特定された全てのリスク要因は、末梢組織に感染性の蓄積が見られる症例(伝染性と一致する宿主表現型)に関連する場合に、疾病の拡大に寄与する可能性がある。一部のリスク要因は、末梢組織に感染性の蓄積を示さない症例(感染性が弱い又は無い)にも関係しており、主に死亡後の環境汚染を介して疾病の拡大に寄与する可能性がある。異なる疾病表現型を示す動物体が共局在する可能性があるため全てのリスク要因について考慮すべきである。
 勧告は以下のとおり:(1)欧州のシカ個体群のPRNP遺伝子多型(性質、分布及び頻度)の記録、(2)欧州のCWD株について完全な特性評価を行うためのデータの照合及び欧州で発生するであろう新たな症例(あわせて北米の陽性対照検体について)のデータの収集、(3)自然に感染した動物体における組織分布データの収集、理想的にはシカ科動物種の実験に基づく病因研究を通して行う、(4)リスク集団の主要な動物種に対する的を絞った検査や一次抽出単位(primary sampling unit: PSU)当たりのサンプルサイズの拡大(リスク動物種最大30頭まで)による現在の義務的サーベイランスの効果の最大化。
 当該意見書は以下のURLから入手可能。
https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.2903/j.efsa.2019.5863
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) -
URL https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5863
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