食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05260350301
タイトル 論文紹介:「現場からの手記:魚の塩漬け(Fesikh)喫食後のE型ボツリヌス症-米国ニュージャージー州、2018」
資料日付 2019年11月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Morbidity and Mortality Weekly Report (2019
, 68(44):1008-1009)に掲載された論文「現場からの手記:魚の塩漬け(Fesikh)喫食後のE型ボツリヌス症-米国ニュージャージー州、2018 (Notes from the Field: Botulism Type E After Consumption of Salt-Cured Fish ? New Jersey
, 2018)、著者PV Ganapathiraju (AtlantiCare Regional Medical Center
, New Jersey
, 米国)ら」の概要は以下のとおり。
 2018年10月25日午前2時15分、エジプト人系の女性(30歳)及びその母親(55歳)が腹痛、嘔吐及び下痢症状の16時間後に低血圧性ショックを起こし、ニュージャージー州の緊急外来に訪れた。娘の患者は視界不良、複視、息切れ等の症状を呈し、両患者は入院した。
 入院の2日前、2人はFesikhと呼ばれるエジプトの伝統的な魚料理(内臓を除去していないボラを発酵及び塩漬けにしたもの)を喫食していた。Fesikhは、1993年のエジプトでの大規模なE型ボツリヌス症集団発生など食品由来ボツリヌス症に関連してきた。同食品及び同様の内臓未除去の魚の塩漬けに関連した食品由来ボツリヌス症集団発生は北米においても起こっている。ニュージャージー州において1992年及び2005年にエジプト人系の人々の間で2件の集団発生が起こった。
 米国疾病管理予防センター(CDC)に助言を求めた後、CDCから提供された7価ボツリヌス抗毒素が来院後約24時間以内に両患者に投与された。2日間の集中治療の後、両患者は存命し、合計7日間入院した。
 CDCは抗毒素投与前に採取した血清を検査した。娘の血清はE型ボツリヌス毒素に陽性であり、母親の血清は陰性であった。当該Fesikhの食べ残しの検体もまたE型ボツリヌス毒素及びE型ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)に陽性であった。
 ニュージャージー州保健局の感染症科によって実施された面談によって、患者の隣人が地域のアジアンマーケットで購入した生鮮ボラ2尾がFesikh作りに使われたことが明らかになった。母親の患者がボラを塩漬け及び発酵させており、魚は内臓未除去の状態でプラスチック包装され、キッチンに常温で20日間保管された。
 これらの症例はボツリヌス症の早期の認識と治療の重要性を示す。また、食品由来ボツリヌス症の潜在的な媒介物として内臓未除去の魚の塩漬け料理の存在を強調する。C. botulinumの芽胞は海洋環境においても遍在しており、このような料理の家庭調理の伝統的方法は、毒素の産生に好ましい状況(例えば嫌気的環境)を整える一助となる可能性がある。
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) -
情報源(報道) MMWR (2019 , 68(44):1008-1009)
URL https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6844a3.htm?s_cid=mm6844a3_w
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