食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05250230365
タイトル 台湾行政院農業委員会動植物防疫検疫局、グリホサートに関する農薬ばく露リスク評価報告書を公開
資料日付 2019年10月14日
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分類2 --未選択--
概要(記事)  台湾行政院農業委員会動植物防疫検疫局は10月15日、グリホサートに関する農薬ばく露リスク評価報告書第1版(2019年10月14日付、評価機関:農業薬物毒物試験所)を公開した。今回の評価は第二段階と位置付けられ、消費者や薬剤散布者、住民のばく露、生態環境における残留やハザード、及び非標的生物などのばく露について実施された。その結果、グリホサートは現在の使用下では、ヒトの健康や環境安全に対しばく露リスクをもたらすことはないが、使用者が任意に濃度を高め、適切に使用しない場合は、ばく露リスクを高めることになる。台湾でのグリホサート使用規模は大きく、そのばく露リスクに常に注意を払う必要があると評価した。概要は以下のとおり。 
1. 消費者の摂食や飲用水のばく露リスク
 第一段階の報告で言及した許容一日摂取量(ADI)0.3mg/kg体重/日を使用し、高度な保守的評価モデルでリスクを評価した。結果はいずれもADIの管理基準値を下回っており、長期的摂取リスクへの懸念は排除できる。
 試験所が2012年、2014年及び2019年に実施した果物と野菜317検体のモニタリング結果では、グリホサートが検出されたのは柑橘類1検体0.03ppm(基準値:0.1ppm)であった。
(1)長期の食事ばく露リスク
1)理論最大一日摂取量(TMDI):0.02383mg/kg体重/日(7.94%ADI)
2)推定一日摂取量(EDI):0.00184mg/kg体重/日(0.61%ADI)
(2)飲用水の長期飲用ばく露リスク
 EDI:0.00005mg/kg体重/日(0.02%ADI)
2. 薬剤散布者のばく露リスク
 試験所は1994年~2003年の間、米国環境保護庁(EPA)のガイドラインを参考に試験調査を行ない、農民326人の散布データ(作物16種類、散布方式5種類)を収集した。散布によるばく露リスクは、急性ばく露量と慢性ばく露量とも、時間当たりの有毒物質の割合(percentage of toxic dose per hour:PTDPH)は1%より小さく、安全範囲(Margin of safety:MOS)は1より大きく許容範囲であった。
3. 環境生態リスク
(1)環境における残留状況
 動植物防疫検疫局が河川水及び底泥のサンプル調査を実施した結果、大部分のサンプルからグリホサート及びその代謝物が検出された(水系:0.026~1.37μg/L、底泥:0.06~1.57μg/L)。地表水中の検出濃度は海外のデータに近いかモニタリング値より低かった(EPAの飲用水のグリホーサート基準(MCL=0.7 mg/L)よりもはるかに低い)。地下水のサンプルからはグリホサート及びその代謝物は検出されなかった。
(2)生態環境に対するリスクの影響
 環境影響指数(EIQ)計算モデルを使用し、コーネル大学がフィールドEIQ(FEIQ)の観点から実施した分析データを参照し、FEIQリスク評価指標を打ち出した。グリホサートイソプロピルアミン塩41.0%液剤の最高用量と通常用量を使用した場合で、FEIQはそれぞれ56.6と25.1であった。グリホサートの使用量を減らせば、リスクの評価格付は極めて低レベルに格付られる可能性がある。
(3)非標的生物に対するばく露リスク
 評価データの大部分が海外のデータやハザード識別に限定的されたデータであるが、ミツバチの急性経口毒性と急性接触毒性は低く、鳥類の急性経口毒性は低く、給餌毒性は軽度、水生魚類の急性毒性は低かった。グリホサートの一部製品ではポリオキシエチレンアミン(POEA)界面活性剤を含むため、魚類に対する急性毒性は中レベルであった。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院農業委員会動植物防疫検疫局
情報源(報道) -
URL https://pesticide.baphiq.gov.tw/web/file/opendata/%e5%98%89%e7%a3%b7%e5%a1%9e%28Glyphosate
,_108%e5%b9%b410%e6%9c%88%e5%86%8d%e8%a9%95%e4%bc%b0%29.pdf
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