食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04980620149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)、欧州連合(EU)の複数国で発生した非加熱喫食用調理済み食品に関連するサルモネラ・アゴナ集団感染症に関する合同評価書を公表
資料日付 2018年7月26日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)及び欧州疾病予防管理センター(ECDC)は7月26日、欧州連合(EU)の複数国で発生した非加熱喫食用調理済み(ready-to-eat、RTE)食品に関連するサルモネラ・アゴナ集団感染症に関する合同評価書を公表した(17ページ、2018年7月20日承認)。
1.EUでは、複数国で発生したSalmonella enterica subsps. enterica serovar Agona(S. Agona)集団感染症の調査が実施され、症例が2014年に遡って確認されている。全体でEU5か国から147人の集団感染症例の報告があった:2017年1月1日以降122症例、過去2014~2016年に25症例。英国が最も多く129症例、次いでフィンランド15症例、デンマーク、ドイツ及びアイルランドがそれぞれ1症例であった。アイルランドの症例は恐らく英国訪問時に感染したとみられる。
2.集団感染は、全ゲノムシークエンス法(WGS)によって英国で最初に確認された。ECDC Enterobase pipelineを用いたコアゲノム多座塩基配列決定手法(cgMLST)の結果、5か国のS. Agona分離株全ては遺伝的に近縁で、他の単一分離株と最大2対立遺伝子の相違があるのみであった。症例発生ピークは2017年4月及び2018年であった。遺伝的近縁性及び明確な春季の発生ピークから、症例は断続的な共通の感染源による集団感染の一部であることが示唆された。
3.英国で2018年に食品から分離されたS. Agona17株は、ヒト分離株と遺伝的近縁であることが判明した。この食品分離株は調理前の洗浄されたきゅうり検体(11分離株)及びきゅうりの入ったRTE食品(6分離株)由来である。これらの汚染食品の分離株は英国のA社の4工場及びC社の工場から採取されたものであった。
4.現在、食品から集団感染株が分離されたことで示された微生物学的証拠を支持するようなヒトでの汚染製品摂取に関する十分な疫学情報は得られていない。他の感染発生国での疫学調査からは感染媒体又は感染源に関する強力な仮説が導き出されてはいない。
5.汚染された最終製品全てに使用されたきゅうりは、限定された期間に(2017年11月から2018年4月まで)スペインで生産されたものだが、供給チェーン間での関連性が特定されなかった。きゅうりの一次生産者はさまざまで(生産者A及びB)、きゅうりは英国のいろいろな流通業者を通して異なる加工工場へ配送されていた。スペインの一次生産時点及び英国まで及び国内での流通の間に採取されたきゅうりはいずれも、サルモネラ属菌の検査所検査で陰性であった。
6.得られた情報に基づき、微生物学的証拠からきゅうりを含むRTE製品が感染媒体である可能性が示されたが、これまでに汚染が発生した製造チェーンの具体的な箇所は特定できずにいる。
 感染源特定のためにフードチェーンに沿った更なる調査が求められる。それには、当該事案に関与するRTE製品の多様な製造方法や製造段階について、また検体採取及び検査の全体を通しての情報収集が求められる。
 感染源及び食品製造チェーンに沿った汚染の具体的な箇所が特定され管理されるまでの間に、過去に起きたように2019年早期に集団感染株が再興する可能性は高く、新たな集団感染症例が発生するかもしれない。 
 当該評価書は以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/scientific_output/EN-1465.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1465
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