食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04860030149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としてのポリグリセリン脂肪酸エステル類(E 475)の再評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2017年12月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は2017年12月20日、食品添加物としてのポリグリセリン脂肪酸エステル類(polyglycerol esters of fatty acids)(E 475)の再評価に関する科学的意見書(2017年11月23日採択、32ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2017.5089)を公表した。概要は以下のとおり。
1. EFSAの「食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル」(ANSパネル)は、食品添加物として使用された場合におけるポリグリセリン脂肪酸エステル類(PEFA)(E 475)の安全性を再評価する科学的意見を提示する。
2. 食品科学委員会(SCF)は1978年、それ以前に国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(JECFA)が設定した許容一日摂取量(ADI)の25mg/kg体重/日を是認した。
3. そのままの自然な状態のPEFAの消化管内における吸収は極めて低かった。PEFAは、消化管内においてポリグリセリン類(polyglycerols)および脂肪酸類(fatty acids)に迅速かつほぼ完全に加水分解された。ポリグリセリン類及び特定の脂肪酸類の安全性が最近評価されており、利用可能な研究において有害影響は確認されなかった。短期毒性試験、亜慢性毒性試験又は慢性毒性試験では、いずれの用量においてもPEFAの有害影響は認められなかった。無毒性量(NOAEL)は、亜慢性試験から9
,000mg/kg体重/日、慢性試験からは2
,500mg/kg体重/日(いずれも試験された最大用量)と特定された。利用可能な限られた知見から、PEFAの遺伝毒性の可能性は確認されなかった。生殖毒性試験によりPEFAの有害影響は示されなかったが、試験には大きな限界があった。情報が限られている臨床試験から得た臨床化学検査及び尿分析では、300mg/kg体重/日以下の用量を3週間投与されたボランティアにおいて有害影響は示されなかった。食品添加物として使用されるPEFAへの最大ばく露量は、非特定銘柄志向の消費者シナリオ(※1)での小児(訳注:3歳以上10未満)における2.6mg/kg体重/日(平均値)及び6.4mg/kg体重/日(95パーセンタイル値)であった。
4. ANSパネルは、上記の全てを検討し、(1)報告されている用途及び使用濃度において食品添加物のPEFA (E 475)に安全性に懸念はない、(2)数値のADIは不要である、と結論づけた。ANSパネルは、PEFA (E 475)の欧州連合(EU)における成分規格の一部変更(※2)を勧告した。
(訳注)
※1:非特定銘柄志向の消費者シナリオ(non-brand-loyal consumer scenario)とは、異なるモデル人口集団に基づく精度を高めた2種類の長期ばく露シナリオの1つで、報告されている食品中の平均濃度で存在するPEFA (E 475)に消費者が長期ばく露していると仮定したものである。その推定ばく露量は、全てのばく露寄与食品分類について一般的に報告されている使用濃度の平均値と喫食量を組み合わせて算出する(本文p. 17~18、章節番号3.4.の「食品添加物用途に起因するPEFA (E 475) への推定ばく露量」を参照)。
※2:有害成分(ヒ素、鉛、水銀及びカドミウム)の最大含有量の引下げ、及び存在が考えられるエピクロロヒドリン(epichlorohydrin)、グリシドール(glycidol)、トランス脂肪酸(trans fatty acids)、グリシジルエステル類(glycidyl esters)、3-MCPDエステル類(3-MCPD esters)等の最大含有量の追加設定等(本文p. 27の勧告を参照)。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2017.5089/pdf
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