食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04680170149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、有害性転帰経路(AOP)に関する報道発表資料:インタビュー記事「農薬評価への新しい道筋」を公表
資料日付 2017年3月16日
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概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月16日、有害性転帰経路(AOP)に関する報道発表資料:インタビュー記事「農薬評価への新しい道筋」を公表した、概要は以下のとおり。
 農薬といった化学物質へのばく露が、ヒトに健康障害を引き起こす可能性があるか?という問いは、化学物質のリスク評価における最も議論される問いの1つである。科学者らは、現在、化学物質の安全性を評価するため、動物又は細胞を使った試験、実験による毒性学のエビデンスに頼っている。EFSAにより提案された新しいアプローチは、ヒトの健康に関する疫学研究をより良く活用することで、我々の更なる理解を助ける。
 EFSAの「植物保護製剤及びそれらの残留物に関する科学パネル」(PPRパネル)は、リスク評価者が、農薬といった化学物質へのばく露と健康障害の間に関連する生物学的因果関係を証明できる方法を試してきた。この方法を開発した作業部会の座長のS. Hougaard Bennekou博士とEFSAの職員で農薬を専門とする科学者のA. Terron博士が、この作業の重要性を説明している。
 Q1.このプロジェクトの目的は何だったか?
 A1.農薬のリスク評価者らは、疫学研究に含まれる情報のより良い活用を望んでいる。そのために、疫学研究で示された関連を、確認する又は確認できないかを見出す方法を必要とする。この作業は、疫学のデータが、複雑なヒトの疾患に関連している場合には特に困難である。時には非常に多くの因子が関連していて、疫学研究で示された化学物質と疾患の関連を確認することはとても難しい。
 今回の科学的意見書では、細胞レベルで生体に接触し影響を及ぼす化学物質の原因と、疾患といった影響に至るそれに続く一連の事象間に妥当な関連があるかどうかを証明するのを可能にする枠組みを利用した。言い換えると、事象の特定の順序又は経路が、ヒトの健康のハザードを示すかどうかを証明し、その結果として、疾患に対するリスク因子になる可能性として検討する必要がある化学物質を特定することである。
 この概念的枠組みは、AOPとして知られている。AOPは科学界によって開発され、経済協力開発機構(OECD)によりどのように化学物質が有害影響を誘発するかの理解を向上するため使われているが、リスク評価において疫学データの利用の拡充に向けて、明確に適用したのは今回が初めてである。
 Q2.AOPをどのように利用したか?
 A2.我々は、2013年の報告書において、農薬のばく露と一貫して関連を示した、2つの疾患であるパーキンソン病と小児白血病に対するAOPのプロトタイプをデザインした。我々は、農薬を含む様々な化学物質を使用して、一連の事象及び事象の関連性を描くこと(plot)ができた。
 Q3.そして分ったことは何か?
 A3.この枠組みが、化学物質へのばく露と疾患の間の関連を立証するのに有効なツールであることは明らかである。パーキンソン病及び小児白血病の両方のAOPの全体的な証拠の重み付けは、分子レベルの初期事象又はMIE(molecular initiating event、訳注:標的分子への作用)として知られる初期の相互作用と有害性転帰の間に強い関連を示した。
 Q4.それで化学物質へのばく露とそれら2つの疾患間の関連を証明したのか?
 A4.いいえ、我々は、化学物質へのばく露とこれら2つの疾患の間の関連を証明していない。AOPの概念的枠組みは、我々が1つの化学物質による関連の妥当性の評価を可能にするが、しかし、1つの化学物質がある疾患又は完全リスク評価を必要とするリスク因子になることを示すには程遠い。例えば、農薬が、実際の状況において、人々がその農薬にばく露した場合に必ずしも有害影響があるわけではなく、有害性転帰を引き起こすためには、その農薬が特定の細胞に到達し、また十分な用量が必要である。その場合でも、ばく露は、パーキンソン病及び小児白血病の発症に対して、環境及び又は遺伝といった他の複合因子の中のたった1つのリスク因子となり得るに過ぎない。
 Q5.しかし、AOPは農薬を含む化学物質のリスク評価にとって一歩前進か?
 A5.はい、その通り。我々は、リスク評価において1つのツールとしてAOPの枠組みの適用の可能性を、まさに今理解し始めたばかりだが、AOPは、全ての入手可能な情報について、我々に状況を説明する(contextualise)機会を与える。AOPは、農薬の評価に必要なデータの代わりに使用することを意図するものでなく、むしろ補完的なツールとして役立つ。従って、AOPは、ハザードを特定する一連の作業において、ヒトの健康転帰を組み込んだアプローチに向けたリスク評価パラダイムのシフトを意味する。また、AOPは、評価の道筋に沿った各段階のデータギャップの特定並びにハザードの特定及びキャラクタリゼーションのための今後の試験方法を導くことにも役立つ。
 このインタビューは、非常に複雑な科学的作業の一部の主な要素を要約及び単純化している。このAOPの十分な及び徹底的な理解には、EFSAのPPRパネルによって採択された科学的意見書を参考にして欲しい。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/170316

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