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資料管理ID syu04610630160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、食品中のモディファイドマイコトキシン(masked mycotoxin)に関する評価報告書を公表
資料日付 2016年11月25日
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概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は11月25日、食品中のモディファイドマイコトキシン(masked mycotoxin)に関する最終評価報告書を公表した。概要は以下のとおり。
1.FSAはこの調査研究(2014年1月~2016年3月)で、穀物製品、ビール及び香辛料の184検体について、通常のかび毒及びそのモディファイドされた代謝物に関する評価を行った。検体の19%からモディファイドマイコトキシンが低濃度で検出された。
 英国の市販食品184検体の内訳は、穀物製品25検体、朝食用シリアル60検体、穀物ベースの乳児用食品30検体、ビール30検体及び香辛料39検体である。これらについて、親化合物(デオキシニバレノール(DON)、T-2トキシン、HT-2トキシン、ニバレノール(NIV)及びゼアラレノン)及びそのモディファイドマイコトキシン(3-アセチル-DON、15-アセチルーDON、DON-3-グルコシド、α-及びβ-ゼアラレノール(訳注 報告書本文中ではこの2化合物は、親かび毒とされている)、α-及びβ-ゼアラレノール-14-グルコシド、ゼアラレノン-14-グルコシド及びゼアラレノン-14-硫酸)に関して評価が行われた。
2.また、消化管におけるモディファイドマイコトキシンからの親かび毒の遊離及び吸収に関しても調査が行われた。
 小腸での代謝に関する試験は、モディファイドマイコトキシン(DON-3-グルコシド T2-3-グルコシド、ゼアラレノン1-14-グルコシド、α及びβゼアラレノール-14-グルコシド)及びそれぞれの親かび毒に人工消化液と共にばく露させ、上部消化管モデルを再現して行われた。大腸での代謝に関する試験は、5人のドナーからの糞便検体のバッチ培養物を用いて行われた。最後に、モディファイドマイコトキシン及び親化合物の消化管輸送in vitro試験が、ヒトの消化管上皮細胞系Caco‐2のTC7クローンを使って行われた。
3.結果
 検体の19%から、モディファイドマイコトキシンが低濃度で検出された。一部のモディファイドマイコトキシンのin vitro試験の結果、モディファイドマイコトキシンは小腸消化液により加水分解されないが、糞便微生物叢により効率的に加水分解されることが示された。親かび毒は小腸上皮に吸収されるが、モディファイドマイコトキシンは吸収されない。この調査研究で得られたデータは、欧州食品安全機関(EFSA)に提出され、EFSAによるリスク評価に貢献する。
4.英国の市販製品中のモディファイドマイコトキシン
 調査対象検体のいずれからも、かび毒(DON、T-2トキシン、HT-2トキシン、NIV及びゼアラレノン)は、欧州連合(EU)の定める基準値以上の濃度では検出されなかった(更新済み(EC)No.1881/2006)。
 モディファイドマイコトキシンは、35検体から検出された(検出濃度は3.8~121μg/kg)。最大濃度で検出されたのは朝食用シリアル検体からであった。
5.モディファイドマイコトキシンに由来する親かび毒の消化管内における遊離及び吸収
 検査対象の全てのモディファイドマイコトキシンが、小腸消化液モデルを再現した培養条件下で安定しており、加水分解は見られなかった。
 しかし、ヒトの腸内細菌叢は、全てのモディファイドマイコトキシンを加水分解した。このことは、大腸においても加水分解されることを示唆している。DON-3-グルコシド及びT2-3-グルコシドはほぼ親かび毒として回収された。
 ゼアラレノン化合物の40~70%からは、更に代謝を受けた未知の代謝物が生成された。いずれの(訳注:ゼアラレノンの)モディファイドマイコトキシンも、加水分解の効率は悪かった。又、上皮細胞層を通って輸送されなかったが、遊離した親かび毒は輸送された。
 この調査研究は、興味深い結果と同時にいくつかの疑問を呈することになった。糞便培養試験では、微生物叢の活動を通してモディファイドマイコトキシンが親かび毒又は遊離かび毒へと加水分解される可能性が示されている。従って、上部消化管に常在する微生物叢もモディファイドマイコトキシンを加水分解し、遊離されたかび毒によりかび毒のばく露量が更に増える可能性が考えられる。しかし、この点に関して評価を行うには、動物モデルによる更なる試験が必要とされるであろう。
 この最終報告書「食品中のモディファイドマイコトキシン及び腸におけるモディファイドマイコトキシンの遊離と吸収に関する評価(2016年3月)」(123ページ)は以下のURLから入手可能。
https://www.food.gov.uk/sites/default/files/masked-mycotoxins-fs102101.pdf
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL https://www.food.gov.uk/science/research/chemical-safety-research/fs102101/fs102101

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