食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04600310475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、動物における薬剤耐性の割合は安定していて、抗生物質の販売量は減少を続けていることを発表
資料日付 2016年11月16日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は11月16日、動物における薬剤耐性の割合は安定していて、抗生物質の販売量は減少を続けていることを発表した。
 薬剤耐性は、ヒト及び動物の健康に関する重大な問題であると世界的に考えられている。ANSESは2009年以降毎年、薬剤耐性への対策としてこの課題に特化し利害関係者に公開される特別な機会を国際獣疫事務局(OIE)で設けている。これは薬剤耐性への有効な対策のために取り組みを促進し協力する省庁間の活動の一環である。この機会にANSESとそのパートナーの動物の健康に関する研究調査の年次報告書を発表した。
 動物用医薬品局(ANMV)がこの日に発表した報告書「2015年フランスにおける抗生物質を含む動物用医薬品の販売調査」によると、ここ4年間でフランスにおける動物の抗生物質へのばく露量は20.1%減少し、抗生物質の適切な使用に関する国家プランの成果が確認された。
 動物における病原菌の薬剤耐性疫学監視ネットワーク(Resapath)報告によると、2015年はいくつかの動物種において第3世代セファロスポリン耐性が減少し、減少を続けてきたフルオロキノロン耐性が安定した。一方で、ほとんど全ての動物種で他の薬剤耐性は僅かに増加傾向を示し、有意差があるか確認する必要があるものの、警戒するべき点である。
 従って、努力を継続するべきであり、動物及びヒトの効果的な治療のために関連ある全ての部門において動物用医薬品の適切な使用のための活動を継続するべきであると考えられる。
 抗生物質の販売量の監視結果は薬剤耐性に関するリスク評価及び管理のための重要な情報であり、ANMVは毎年抗生物質の販売量の調査報告書を発表している。2014年及び2015年の総販売量は年間約650tで、2011年と比較し28.4%減少した。全ての動物種における抗生物質へのばく露量は2011年と比較して減少した。(牛-9.5%、家きん-22.1%、ウサギ-17.8%、猫及び犬-9.5%)。農業食料森林未来法の基準となった2013年を基にすると、フルオロキノロン及び第3及び第4世代のセファロスポリンへのばく露量は各々22.3%、21.3%減少した。
 Resapathは罹患した動物から分離された動物由来病原菌のアンチバイオグラムのデータを収集している。そのデータから動物の病原菌における薬剤耐性の傾向を監視し、薬剤耐性の発現を検出し、薬剤耐性発現の分子メカニズムを特定している。全般的に多剤耐性(少なくとも3種類の抗生物質へ耐性を示す)はここ数年、牛以外の全ての動物種において減少傾向を示している。牛に関しては、2011~2015年に安定していたが2014~2015年にかけて増加した。
 プラスミドを介して転移するコリスチン耐性メカニズムに関する2015年11月の発表によってコリスチンの監視が強化された。コリスチンへのばく露量は2007年まで増加し、2008~2011年はほとんど変化なく、その後4年間は減少を続けた。2011年と比較し25.3%(全ての動物種及び投与経路を含む)減少した。また、コリスチンへの耐性の評価方法に限界があるものの、コリスチンに感受性のある株の割合が著しく増加していて、この10年の状況は満足できると判断された。
 報告書「2015年フランスにおける抗生物質を含む動物用医薬品の販売調査」は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/ANMV-Ra-Antibiotiques2015.pdf
 報告書「動物の病原菌の薬剤耐性の疫学監視(Resapath)ネットワーク」は下記URLから入手可能。
https://www.anses.fr/fr/system/files/LABO-Ra-Resapath2015.pdf
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL https://www.anses.fr/fr/content/antibior%C3%A9sistance-en-sant%C3%A9-animale-les-taux-de-r%C3%A9sistances-se-stabilisent-les-ventes-d
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