食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04550010301
タイトル 論文紹介:「神経幹細胞での遺伝子発現における鉛のin vitroの影響並びに遺伝子の上方制御及び子供での認知機能スコア」
資料日付 2016年8月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  Environmental Health Perspectives(2016年8月26日電子版)に掲載された論文「神経幹細胞での遺伝子発現における鉛のin vitroの影響並びに遺伝子の上方制御及び子供での認知機能スコア(In Vitro Effects of Lead on Gene Expression in Neural Stem Cells and Associations between Upregulated Genes and Cognitive Scores in Children)、著者P.J.Wagner(Department of Environmental Health
, Program in Molecular and Integrative Physiological Sciences
, Harvard T.H. Chan School of Public Health
,米国)ら」の概要は以下のとおり。
 背景:鉛は子供の神経発達に有害な影響を及ぼす。どのように鉛が神経幹細胞(neural stem cells:NSCs)の機能を乱し(perturb)、それらの乱れが神経発達障害にどのように寄与するかについて、まだほとんどわかっていないが、神経幹細胞は、脳の発達の形成において重要な役割を担っている。
 目的:筆者らは、神経幹細胞において鉛で誘発されたトランスクリプトミクス(transcriptomic)の変化を特定し、鉛にばく露した子供における神経発達の結果へのこれらの変化を関連付けることを目指した。
 方法:筆者らは、1μMの鉛で処理したヒト神経幹細胞におけるRNAの塩基配列に基づくトランスクリプトミクスプロファイルを行った。筆者らは、鉛により誘発された遺伝子の上方制御(upregulation)を特定するため、qRT-PCR法、ウエスタンブロット法、ELISA法及びクロマチン免疫沈降法(ChIP)を使用した。ゲノム規模での関連性の研究により、メキシコの早期ばく露及び神経毒性(the Early Life Exposure in Mexico and NeuroToxicology:ELEMENT)出生コホートにおける、遺伝子のバリアントと神経発達の関連を調べた。
 結果:筆者らは、酸化ストレス応答の支配的な転写因子であるNRF2の多くの既知の標的遺伝子を含む、発現が著しく変化した19種類の遺伝子を特定した。鉛は、神経保護効果を有するとされるSPP1(secreted phosphoprotein 1)遺伝子の発現を誘発した。筆者らは、SPP1遺伝子が新しい種類のNRF2の直接の標的遺伝子であることを明らかにした。SPP1遺伝子の発現制御領域中の一塩基多型であるrs12641001は、認知機能発達指標(CDI)と統計的に有意な(p=0.005)関連を示した。
 結論:今回の知見は、鉛の神経幹細胞におけるNRF2に依存した転写応答(transcriptional response)の誘発並びに神経幹細胞機能及び子供の神経発達に鉛ばく露が関連する、新しいメカニズムの可能性としてSPP1遺伝子の上方制御の特定を明らかにした。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) Environmental Health Perspectives
URL http://ehp.niehs.nih.gov/ehp265/
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