食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04540070161
タイトル 英国毒性委員会(COT)、アルミニウムに関する2013年声明の補遺を公表
資料日付 2016年7月25日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  新生児及び乳児並びに幼児における摂食によるアルミニウムの潜在的リスクに関する英国毒性委員会(COT)の声明
1.COTは、生後0か月から12か月齢の新生児及び乳児並びに1歳から5歳の幼児における化学物質の毒性リスクのレビューを栄養に関する科学的諮問委員会(SACN)から要請された。COTは、新生児及び乳児におけるアルミニウムの潜在的リスクに関する声明を2013年に公表した。COTは2016年に、ばく露に関する最新のデータに基づいた、幼児への評価の拡張並びに新生児及び乳児の評価を更新した、2013年の声明の補遺を公表した。今回の概要は、2つの評価書の情報の概説を提供するため更新された。
2.新生児及び乳児並びに幼児は、ダストの吸入、土壌の摂取(ingestion of soil)及び食事由来でアルミニウム化合物にばく露する可能性がある。
3.アルミニウムは、食品中に天然に存在する結果として食物中に存在し、乳児用調製粉乳の調製に使用する飲用水又は直接に摂取する飲用水中に存在し、場合によっては、缶、調理器具、食品包装といった食品容器などの接触由来でのばく露も考えられる。
 更に、アルミニウムを含む食品添加物の乳児用調製粉乳又は乳児用加工食品への使用は認められていないものの、乳児に与える一部の食品中に存在する可能性がある。
4.アルミニウムは消化管で吸収されるが、吸収率は低い。幾つかの食品中では、クエン酸塩の形態で存在して、吸収率が増加する。新生児及び乳児並びに幼児に特化したアルミニウムの吸収に関するデータは無い。アルミニウムは、人体組織中で年齢と共に増加する傾向があり、蓄積するというエビデンスがある。体内からアルミニウムが排出される主な経路は尿排泄である。出生時には腎臓の機能が十分に発達していないので、成人よりも新生児及び乳児並びに幼児では、排出率はより低いと予想される。
5.アルミニウムの主な毒性影響は、ヒトにおいて摂食ばく露の結果であるとは決定的には(conclusively)示されていないが、脳、神経系及び腎臓に現れる。世界保健機関(WHO)は、食品添加物を含む食品中の全てのアルミニウム化合物について、暫定耐用週間摂取量(PTWI)を2mg/kg体重と設定した。COTは、導き出されたこの値は妥当であり、アルミニウムへの摂食ばく露の潜在的リスクの評価に使用されるべきであると考える。
6.COTは、科学論文又は英国食品基準庁(FSA)による調査で報告された母乳、乳児用調製粉乳、飲用水、食品及び土壌中のアルミニウム濃度と、新生児及び乳児並びに幼児の食物摂取のデータに基づき、アルミニウムばく露量を推定した。それら様々なばく露源からの全てのばく露量を検討した。
7.5歳までの全ての年齢集団における食事経由ばく露量は、PTWIを十分下回っており、毒性学上の懸念は示されなかった。このばく露量には、非大豆由来の食品よりも高いアルミニウム濃度の乳児及び幼児用の大豆由来の調製粉乳及び他の大豆飲料からのばく露も含まれる。
8.母乳、飲用水を含む摂食並びに土壌及びダスト由来の全てのばく露量は、最大でPTWIのほぼ3倍である。これは、土壌中の高いアルミニウムレベル及び同じレベルのアルミニウムがダスト中に存在するという仮説によるものである。土壌中のアルミニウムは食品中のアルミニウムよりも体内への吸収がかなり低いこと及びこのPTWI が容易に吸収されるアルミニウムの形態であるクエン酸アルミニウムの研究から設定された値であることを考慮し、これらPTWIの超過は明らかな懸念ではない。
9.全般的に、検討された新生児及び乳児並びに幼児の摂食によるアルミニウムへの推定ばく露量は、毒性学的懸念及び政府の助言を修正する必要性を示さない。
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) 英国毒性委員会(COT)
URL http://cot.food.gov.uk/cotstatements/cotstatementsyrs/cot-statements-2016/addendum-to-the-2013-cot-statement-on-aluminium
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