食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04520510184
タイトル ノルウェー食品安全科学委員会、ノルウェーにおける慢性消耗性疾患(CWD)に関する意見書を公表
資料日付 2016年6月30日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ノルウェー食品安全科学委員会は6月30日、ノルウェーにおける慢性消耗性疾患(CWD)に関する意見書(75ページ、英語)を公表した。概要は以下のとおり。
1.プリオン及びプリオン病(ハザードの特定及び特徴付け)
1-1. 2016年3月、ノルウェーのNordfjellaの山岳地帯で、CWDが野生のトナカイ(Rangifer tarandus)において確認された。これは想定外であり、北米及び韓国以外での初めての発生である。また、トナカイで確認されたのは初めてである。
 この報告書の作成中の2か月の間に、サウストロンデラーグ県のSelbuで、2頭のヘラジカ(Alces alces)でのCWDが発生した。Selbuは、1頭目が発生した場所から約300km北に位置する。3頭ともカナダの国際獣疫事務局(OIE)のCWDリファレンスラボによる認定検査の診断を受け、第一号が確認された。
1-2. 3例のCWDに関する情報
1)1頭目
 雌のトナカイ(Rangifer tarandus tarandus)が、2016年3月下旬にNordfjiellaで、野外調査中に発見された。放し飼いの群をヘリコプターで追跡中に罹患動物が確認された。この動物は動くことができず、その後短時間で死亡した。
 このトナカイは、比較的若齢で推定3~4歳、健康状態は良好で、体重は約43kg。剖検の結果、妊娠していなかった。筋肉内出血が認められた他は、死因となる疾病兆候は無かった。
2)2頭目
 雌のヘラジカ(Alces alces)が、2016年5月中旬にSelbuで発見され、異常行動及び衰弱が見られた。この動物(体重225kg)は殺処分され、剖検のためにラボに送られた。
 2頭目は妊娠しており、推定年齢は13歳。痩せて衰弱しており、軽傷が認められた。
3)3頭目
 雌のヘラジカが、5月中旬にSelbuの川の中で死亡した状態で発見された。2頭目と同じ地域である。3頭目は健康状態は良好。体重308kg。このヘラジカは双子を妊娠していた。剖検の結果、肋骨1本の骨折及び血胸が認められた。
1-3.現時点では、ノルウェーにおけるCWDの感染物質の起源に関する情報はない。ノルウェーでCWDが発生したことは、ノルウェーの野生動物の疾病に関するサーベイランス及び管理が転換期にあることを示している。CWDがノルウェーで管理されなければ、国境を越えての影響も考えられる。
 この科学的意見書は、ノルウェー食品安全庁(NFSA)及びノルウェー環境庁(NEA)の依頼により作成された。その中で、プリオン病全般、特にCWDに関する情報が、北米におけるCWDの知見の観点から述べられている。
 CWDが既に感染した2つの場所を越えて拡散する可能性についての議論に先立ち、ノルウェーのシカ集団(半ば家畜化したシカ及び野生のシカ)に関する情報も提示されている。
 ノルウェーの家畜、半ば家畜化したシカ及び野生のシカにおけるプリオン病の発生に関するサーベイランスデータも示されている。食品安全、疫学及び管理に関連する事案にも言及しているが、データが無いことから内容は限定的である。
2.ばく露評価
3.リスクの特徴づけ
4.不確実性及びデータ欠如
5.結論
1)シカのCWD
2)シカからシカへの感染
3)ノルウェーにおけるシカのCWD管理
4)人獣共通感染症としての潜在性
5)動物への直接/間接ばく露
6)食品安全
 食用に適していると考えられるのは健康な動物に由来する肉のみであることから、CWD感染動物の摂取に関連するリスクは非常に低いと考えられる。この結論は、2016年及びそれ以前の狩猟シーズンに由来する肉にも適用される。
 ベリー類、その他の植物性原料又は土壌を介したヒトへのばく露は、無視できるリスクと考えられる。
7)ヒトでのサーベイランス
 プリオン病は、保健当局が絶えずサーベイランスを行っている。このサーベイランス体制は、ノルウェーのシカへのいかなるばく露疑い例に対しても、適切なフォローアップとなる。
地域 欧州
国・地方 ノルウェー
情報源(公的機関) その他
情報源(報道) ノルウェー食品安全科学委員会
URL http://www.vkm.no/dav/c90d2f3b4c.pdf
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。