食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04500460294
タイトル 世界保健機関(WHO)、鳥インフルエンザウイルスの現況及び評価を更新
資料日付 2016年5月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  世界保健機関(WHO)は5月9日、鳥インフルエンザウイルスの現況及び評価を更新した。概要は以下のとおり。
1.A(H5)ウイルスによる感染状況
(1)A(H5N6)
1) 2016年4月5日から5月9日の間に、湖北省、湖南省、安徽省から3人の届出があった。安徽省及び湖北省からは初のヒト感染例である。3人とも全員、生きた家きん又は生鳥市場へのばく露があった。A(H5N6)ウイルス感染確定症例は、中国で2014年以降、6人の死亡を含む合計14人となっている。この4か月間は、2014年に最初の症例が見つかって以来、2倍の症例が報告されている。
2)ここ数か月間に中国では多くの省で家きんからA(H5N6)ウイルスが検出されている。
3)最新の知見では、A(H5N6)ウイルスは他の鳥インフルエンザウイルスとの再集合を通して進化しており、別の内部遺伝子をもつウイルスとなったことが示された。今のところ、ヒトからヒトへの感染性に変化は見られない。最近検査された全てのA(H5N6)ウイルスは、抗ウイルス薬のノイラミニダーゼ阻害剤クラスに依然として感受性がある。
(2)A(H5N1)
 新たなA(H5N1)ウイルスのヒト感染確定症例は報告されていない。2003年から、449人の死亡を含め、合計850人のA(H5N1)ウイルスのヒト感染確定症例の届出が16か国からあった。
2. リスク評価
1)ほとんどの感染症例は、生鳥市場を含め感染した家きん又は汚染された環境への接触を通してA(H5)ウイルスにばく露している。
2)A(H5)ウイルスによる小集団感染が医療従事者を含めて報告されているが、現時点では、このウイルス及び他のA(H5)亜型ウイルスがヒトの間で持続的に感染する可能性は低い。
3)もし海外旅行者によって鳥インフルエンザA(H5) ウイルスが共同体に持ち込まれたとしても、これらのウイルスはヒト間で容易に感染する能力を獲得してはいないため、更に共同体レベルで蔓延する可能性は低い。
3.A(H7N9)ウイルスによる感染状況
1)前回(4月4日)以降、中国から新たに5人の死亡を含む17人の感染届があった。
2)小集団感染事例が1件あった。浙江省の85歳女性は3月1日に発症し、3月8日に死亡した。彼女は2月22、23日に確定症例(2月15日に発症した浙江省の29歳男性)と病院の同室に入院した。彼女は生きた家きん又は生鳥市場へのばく露歴はなかった。同室の確定症例は生鳥市場へのばく露があり、家族接触者も確定症例であった。この家族接触者は、2月4日に発症し、生鳥市場へのばく露があった。
3)これまでに入手した情報からは、ヒトからヒトへの感染が29歳男性と85歳女性の間であったと考えられる。
4)更に、香港からA(H7N9)ウイルス感染確定症例が1件あった。
5)WHOへの届出は、306人の死亡を含め、合計770人のA(H7N9)ウイルスヒト感染確定症例となっている。
4. リスク評価
 A(H7N9)ウイルスのリスク評価は、A(H5)亜型ウイルスと同様。
5.A(H9)ウイルスによる感染状況
1)エジプトからA(H9)ウイルスによるヒト感染の届出が1人あった。カイロ行政区域の18歳男性で4月10日にインフルエンザ様症状を呈した。4月20日、検体はA(H9)ウイルス陽性との結果が出た。現在は良好な状態にある。発症前2週間に市場で生きた家きんへのばく露があった。この症例はA(H9N2)ウイルス感染の可能性が高いが、ノイラミニダーゼ型の確認を待っている。
2)過去に世界中で合計28人のA(H9N2)ウイルス感染確定症例があるが、死亡症例は無い。ほとんどのヒト症例は、病状は軽症で、ヒトからヒトへの感染の証拠は無い。A(H9N2)ウイルスは、アフリカ、アジア、及び中東の一部の鶏群で風土病である。配列決定されたウイルスのほとんどが、A/quail/Hong Kong/G1/97(G1)、A/chicken/Beijing/1/94(Y280/G9)、又はユーラシアクレードに属する。
6. リスク評価
1)ほとんどのヒト症例が、感染した家きん又は汚染された環境との接触を通してA(H9N2)ウイルスへのばく露によるものである。ヒトの感染は臨床的に軽症の傾向がある。
2)小集団感染は報告されていない。このウイルスはヒトの間で持続的に感染する能力を獲得したとは言い難く、ヒトからヒトへの感染の可能性は低い。
3) もし海外旅行者によって鳥インフルエンザA(H9N2)ウイルスが共同体に持ち込まれたとしても、このウイルスはヒト間で容易に感染する能力を獲得していないため、更に共同体レベルで蔓延する可能性は低い。
地域 その他
国・地方 その他
情報源(公的機関) 世界保健機関(WHO)
情報源(報道) 世界保健機関(WHO)
URL http://www.who.int/influenza/human_animal_interface/Influenza_Summary_IRA_HA_interface_05_09_2016.pdf?ua=1
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