食品安全関係情報詳細
| 資料管理ID | syu04460580328 |
| タイトル | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)、シカの尿のルアーによる慢性消耗性疾患(CWD)の英国への侵入リスクの定性評価に関する報告書を公表 |
| 資料日付 | 2016年4月6日 |
| 分類1 | - |
| 分類2 | - |
| 概要(記事) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)は4月6日、シカの尿のルアーによる慢性消耗性疾患(CWD)の英国への侵入リスクの定性評価に関する報告書を公表した。概要は以下のとおり。 この評価書は、シカ猟に使用する、シカの尿を含むルアーが輸入されたとの新たなエビデンスが見つかったことにより、前回2012年の内容を更新したものである。 前回の評価では、北米から輸入される餌(animal feed)や、汚染された衣服、靴及び道具の移動による疾病の侵入に焦点を当てた。評価の結果、ペットフード(pet feed)の輸入は無視できないリスクであった。英国ブリテン島(GB)に生息するシカが、このような非反すう動物由来の餌と接触する可能性は考えられないことから、輸入ペットフードは、「無視できる」~「非常に低い」リスクと考えられた。 汚染された衣服、靴、道具(特に猟銃)の移動は、非常に低いリスクとなる可能性がある。シカがCWD感染するには、実際よりも多量の汚染土壌を消化する必要があると考えられる。これらのいずれの評価結果にも不確実性は存在し、その程度は変化し得る。 新しい評価書は、新たな潜在的な侵入経路として考えられる、天然のシカの尿を含むルアーの輸入に焦点を当てている。 主な結論: 1.CWDが報告されている北米地域では、CWDは糞便、唾、尿及び血中に排泄され、環境中に数年間残留することから、北米のシカの尿にCWDプリオンが含まれる可能性は中等度である(ルアー製造に使用されるシカの種類によるが、不確実性は高い)。 2.GBのシカ1頭が、米国から輸入される30mLボトル入りの尿によって感染するリスクは、不確実性は高いが、非常に低い。全般的に、米国から輸入されるシカの尿を含むルアーにより、英国において少なくとも年間にシカ1頭がCWDに感染リスクは中等度である。これは、全米から毎年多数の30mLボトルが輸入されていると仮定している。 3.北米でCWD感染したシカのどの種類もGBには存在しない。GBの在来種がCWD感染するには、ルアーの用量と在来種の感受性が重要となる。 現在の科学的エビデンスでは、アカシカ(Cervus elaphus elaphus)がCWDに対して感受性を有する。ダマジカ(Dama dama)は、感受性がより低いと考えられ、ノロジカ(Capreolus capreolus)は、感受性を与える遺伝子を保有している。従って、感染用量でCWDにばく露すれば、GBのシカがCWD感染する可能性がある。 4.全般的には、CWDが北米からもたらされ、GBのシカが感染する可能性は不確かであるが、シカの狩猟者、その他の旅行者及び英国の検査官などの移動による感染リスクは、「無視できる」~「非常に低い」とみられる。また、輸入(非尿の餌)による感染リスクは非常に低く、ルアーの使用による感染リスクは中等度である。 しかし、シカの尿を含むルアーが輸入され、シカが実際にCWD感染した場合には、CWDの根絶は不可能であることから、事態は深刻になるであろう。 5.米国は、飼育シカ科及び狩猟シカ科に関する群認証プログラム(HCP)を実施している。現時点で、29の州がHCPステイタスで合格している(2015年)。合格ステイタス州の一つ、コロラド州では、CWDが発生している。従って、天然のシカの尿を含むルアーの調達元にHCP実施州だけでなく、定期検査でCWD清浄と登録されている群も加えることが推奨される。 6.動物の尿は、輸入の動物副産物に関する法規の対象となる産物とは考えられていない。通常、インターネット販売される。免許が義務付けられているが、このような製品の安全な供給元としての条件はない。シカの尿は欧州でも購入可能であり、狩猟シカのと体から生産される場合がある。英国シカ協会による調査では、欧州に生息しない種(オジロジカなど)に由来するシカの尿をGB固有のシカに使用する意味が疑問視されている。 7.米国から輸入されるシカの尿を含むルアーにはCWDプリオンたん白質が含まれているリスクが高いと考えられる(米国の一部の州では、シカの尿を含むルアーを使用禁止している)。このような産物が相当量で使用されれば、GBのシカ群におけるCWD感染に繋がる可能性は、中等度であると考えられる(特定種には感受性がない、また、GBの狩猟者がシカの尿を含むルアーを使用するのは限定的である)。しかし、不確実性は高い。 8.現在の調査では、英国における6つの放牧種のうち、アカシカ(red deer)が、CWDに対して感受性がある。この種類のシカは、スコットランド北部などの遠方に集中しており、特に狩猟者が好んで追い求めるシカ科の一つである。 この種のCWD感染リスクは、適切な予防措置を取ることで最小限に抑えることが可能である点が重要である。 この評価書「英国へのCWD侵入リスクとは何か?最新の定性評価 2016年3月」(29ページ)は以下のURLから入手可能。 https://www.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/514401/qra-chronic-wasting-disease.pdf |
| 地域 | 欧州 |
| 国・地方 | 英国 |
| 情報源(公的機関) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
| 情報源(報道) | 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA) |
| URL | https://www.gov.uk/government/publications/qualitative-risk-assessment-risk-of-chronic-wasting-disease-being-introduced-into-great-britain |
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