食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04390200149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としての酸化鉄類及び水酸化鉄類(E 172)の再評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2015年12月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月8日、食品添加物としての酸化鉄類及び水酸化鉄類(iron oxides and hydroxides)(E 172)の再評価に関する科学的意見書(2015年11月17日採択、57ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2015.4317)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 「食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル」(ANSパネル)は、食品添加物としての酸化鉄類及び水酸化鉄類(E 172)、すなわち黄色酸化鉄(yellow iron oxide) (FeO(OH)・H2O)、赤色酸化鉄(red iron oxide)(Fe2O3)及び黒色酸化鉄(black iron oxide) (FeO・Fe2O3)の安全性を再評価する科学的意見を提示する。
2. 褐色酸化鉄(Brown Iron Oxide)が、市販調製物として重要であるため、完全性のためにこの評価に含まれている。ANSパネルは、粒子径及び粒子径分布を成分規格に含めることが望ましいと考えた。JECFA (訳注:国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議)は1980年、許容一日摂取量(ADI)を0~0.5mg/kg体重/日と設定した。
3. 酸化鉄由来の鉄の吸収率は、低い。酸化鉄の急性経口毒性(訳注:LD50(半数致死量))は、10g/kg体重超である。ANSパネルは、亜急性毒性試験及び亜慢性毒性試験から、赤色酸化鉄の無毒性量(NOAEL)を1
,000mg/kg体重/日(試験された最高用量)と特定した。赤色酸化鉄(Fe2O3)及び黒色酸化鉄(FeO・Fe2O3) (いずれもナノ形態とマイクロ形態)は、哺乳動物の細胞を用いたin vitro遺伝毒性試験において陽性であった。ANSパネルは、データベースの限界により、また、酸化還元状態が異なる酸化鉄類間におけるデータのみなし代用(read-across)ができないことを考慮し、利用可能なデータに基づいて酸化鉄類の遺伝毒性を評価することはできないと考えた。発がん性及び生殖・発生毒性について、複数の未公表論文(入手可能ではなく、ANSパネルによって評価できなかった)において毒性の徴候は認められなかった。
4. ANSパネルは、十分な生物学的データベース及び毒性学的データベースが利用可能ではないため、E 172の安全性について十分な評価を行うことはできないと結論づけた。精度を高めたばく露量評価によって、特定銘柄への志向を反映させないシナリオでのE 120へのばく露量は、平均値において乳児(訳注:生後4~11か月)の0.03mg/kg体重/日から幼児(訳注:1歳以上3歳未満)の3.7mg/kg体重/日の範囲であり、95パーセンタイル値おいては乳児の0.1mg/kg体重/日から幼児の9.5mg/kg体重/日の範囲であることが示される。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/scientific_output/files/main_documents/4317.pdf
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