食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04380220314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、マスタード検体中からビスフェノールF(BPF)が検出されたことを受け、FAQを公表 |
資料日付 | 2015年11月17日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は11月17日、マスタード検体中からビスフェノールF(BPF)が検出されたことを受け、FAQを公表した(2015年11月17日付けBfRFAQ)。概要は以下のとおり。 食品検査で、マスタードからBPFが検出された。 BPFは、当初、食品包装からマスタードに移行したと考えられたが、調査の結果、そうとは確認できず、BPFはホワイトマスタードの製造工程で、天然に存在する成分中から生成された可能性があると推測する。 BfRは、マスタード中のBPFによる健康影響について評価を行った。BfRは、入手可能な現在のデータ及びデータギャップを慎重に考慮した結果、BPFを含むマスタードの摂取による消費者への健康影響は考えられないと結論付ける。 主なQ&Aは以下のとおり。 Q:他にもBPF摂取経路があるのか? A:様々なBPF源がある。一部のラン科植物に天然に存在する化学物質に由来するものや、ホワイトマスタードの製造工程で、天然由来のグルコシナルビン(glucosinalbin)から生成されるものが考えられる。 BPFは、マスタード及びマスタード製品、また、サラダドレッシングなどだけではなく、他の食品にも含まれる場合がある。調査研究では、魚、魚介類、肉・肉製品から高濃度のBPFが検出された。また、エポキシ樹脂の製造時に使用されるノボラックグリシジルエーテル(NOGE)の出発物質として使用される場合がある。 Q:BPFは、容器からマスタードに移行する可能性はあるのか? A:欧州連合(EU)では、容量10 ,000L超のコンテナ又は保存用タンク及びそれらに接続されるパイプを除き、NOGEベースのエポキシ樹脂の食品用缶の内部コーティングへの使用は禁止されている。 Q:食品中のBPF基準値はあるのか? A:ない。BPFに関しては、毒性学上の閾値を導き出せる動物試験は行われていない。しかし、BPFの作用機序に関するトキシコキネティックス研究では、BPFのハザードは、ビスフェノールA(BPA)で考えられるハザードと類似している。BfRは、BPFの健康影響評価を行う場合は、BPAの暫定耐容一日摂取量(t-TDI)である4μg/kg体重/日に基づいている。これは、欧州食品安全機関(EFSA)の基準である。 BfR意見書「マスタード中のBPF:健康影響は考えられない」(2015年6月8日付け、ドイツ語、11ページ)」は以下のURLから入手可能。 http://www.bfr.bund.de/cm/343/bisphenol-f-in-senf-das-auftreten-von-unerwuenschten-wirkungen-auf-die-gesundheit-durch-gemessene-bpf-gehalte-ist-unwahrscheinlich.pdf 関連情報 スイス内務省食品安全・獣医局(FSVO)は、マスタード中のBPFと題する報告書を公表した。概要は以下のとおり。 (1)マスタード中のBPF量 全般的に、高いレベルのBPFは主にマイルドなマスタードで見られ、一方、スパイシーで辛い(spicy/hot)マスタードの大部分は低レベルであった。ホワイト及びイエローマスタードは、マイルドな種類のマスタードの生産に使われ、一方、ブラウン及びブラックマスタードは、スパイシーで辛いマスタードの生産に使われる。 FSVOの研究室は、市販の様々な種類及びブランドのマスタード61検体を測定した。BPFは48検体で検出され、残り13検体では検出下限値の0.01mg/kgより低かった。全検体の平均値は1.84mg/kgで、中央値は1.3mg/kgであった。最もBPFを多く含んでいた検体は、マイルドなマスタードで8.35mg/kgであった。 (2)BPFの生成 BPFは、BPFの化学構造及びマスタードの種類の異なる成分組成の視点に基づき、グルコシノレートのグルコシナルビンから生成されると結論付けられる可能性がある。グルコシナルビンは、ホワイト及びイエローマスタードのみに存在し、ブラウン及びブラックマスタードには存在しない。 FSVOの研究室は、マスタードの生産中に食用酢として酢酸のような酸が添加されることがBPFの生成に必要であることを示すことができた。マスタードペーストの加熱処理は、BPFの生成を促進させた。 (3) マスタード中のBPFのリスク評価 ラットの亜急性経口試験で得られた最小毒性量(LOAEL)の20mg/kg体重/日に基づき、成人が、BPFが8.35mg/kgの最も高濃度で検出されたマスタードを80g摂取したとすると、ばく露マージン(MOE)は1 ,800となる。しかしながら、この値は、スイスでマスタードの平均1日摂取量よりも極めて多く、桁外れの高摂取量である。更に、FSVOは、マスタードの多量摂取による有害影響を示唆する、いかなる科学的根拠又は疫学研究を一切知らない。 スイス内務省食品安全・獣医局のマスタード中のBPFの報告書(2ページ)は、以下のURLより入手可能。 http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/assets/af150611a-ax11.6.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/de/fragen_und_antworten_zu_bisphenol_f_in_senf-195714.html |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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