食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04371550160 |
タイトル | 英国食品基準庁(FSA)、主席科学顧問によるアクリルアミドに関する報告書を公表(2/2) |
資料日付 | 2015年11月4日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | c.トースト ・44人がトースト検体を提出した。これらの検体中のアクリルアミド量は、6μg/kg~168μg/kg、中央値が34μg/kgであった。 外観の色からは、先ず、アクリルアミド量が少なかったのは白パン(white bread)のトーストで、多かったのは黒パン(brown bread)であったのは偶然ではないことが分かる。黒パンは、もともとアクリルアミドの前駆体が高い割合で含まれる。実際に、アクリルアミドが最も多い検体(168μg/kg))を含む5検体は、全て黒パン又は全粒粉のトースト、アクリルアミドの量が最も少ない検体(6μg/kg)を含む5検体は全て白パンのトーストであった。 また、トースターで焼くトーストの焼き加減は均一でないことは明白であり、一つのトースターが同時に焼くトーストでは、どれも焦げ具合が異なる。また、1枚のトーストの裏表でも異なる。 更に、アクリルアミドを最多量含むトーストには焦げ目があり(こげ茶又は黒)、アクリルアミドを最低量含むトーストには焦げ目がない。このような一般的な傾向がこの研究で明白である一方、焼き色が濃いにも拘わらず、他の検体と比べアクリルアミドの量が少ない、或いはその逆のケースもあり、一概に決めつけることはできない。 2-6) 結論及び今後の見通し 2-6)-1 結論 ・消費者による認知度 ・貯蔵 ・下準備 ばれいしょをローストする場合は、予め茹でることにより、アクリルアミドばく露が低減する。 ・加熱調理 この調査研究により、家庭でのばれいしょ(及びばれいしょ製品)の加熱調理と、ラボでメーカーの指示どおりに行う食品の下準備との類似点ははほとんどないことが明確に示された。 ・焼け具合 焼き色は、アクリルアミド量と相関関係があると考えられる。加熱調理時間が長いほど、また、調理温度が高温であるほど、その傾向が見られる。 2-6)-2 今後の作業 ・消費者による認知度 アクリルアミドは、消費者の間では重要度は低い。この調査研究で得られたエビデンスからは、消費者の習慣は、食品を好みの焼き色に焼きたいとの望みに後押しされることが示された。そこには、安全性に関わる問題への考慮がほとんどない。消費者の顕在リスクに対する知見を高める取り組みが、アクリルアミドばく露の問題においては重要である。 ・その他の食品 ばれいしょやトーストの他にも、家庭での加熱調理方法によってはアクリルアミド量に影響する食品が存在する可能性がある。 ・消費者行動 この調査研究は、アクリルアミドばく露の低減を意図して加熱調理時間又は温度の目安を示すことは、ほぼ無意味な取り組みであるかもしれないことを示唆している。包装にある指示はほとんど読まれない。また、オーブンを使った加熱調理については各家庭で独自の習慣が確立されていることから、メーカーによる指示は、どのみち無視されると考えられる。 ・オーブンの温度をきちんと理解する この調査研究では、加熱調理中に温度が安定していないと思われるオーブンが多いことに注目した。理由は、使用者の習慣(目視チェックのためにオーブン扉を開閉する、ばれいしょの表裏を返すなど)が考えられる。扉が閉じられていても、内部温度が安定しないオーブンもあった。 オーブンは、設定温度を超えることもあり得るとも示唆される。恐らく、ドアの開閉に伴う熱損失を過剰に補うためである。これらを考慮し、食品が加熱調理される実際の温度に関して、更なる調査を行う必要がある。それにより、オーブンを使用した加熱調理とアクリルアミドばく露との関係を、更に追求する一助となるであろう。 予熱を行う習慣と、予熱が原因と考えられる温度不足に関する更なる理解が、次の研究テーマとなろう。 更に、今回の調査研究では、食品に付く濃い焦げ色は、必ずしも長時間/高温で加熱調理した結果ではないというパラドックスが見られる。この明白な結果についても、更に追求する必要がある。 3)付属書(別添) 3)-1 文献レビュー 3)-2 リサーチ手法及び更なる情報 3)-3 アクリルアミドに関する結果 この報告書「CSAによる科学報告書 第2弾」(18ページ)は以下のURLから入手可能。 http://www.food.gov.uk/sites/default/files/csa-acrylamide-report.PDF この報告書「家庭におけるアクリルアミド:ホームクッキングの習慣とアクリルアミド生成」(53ページ)は以下のURLから入手可能。 http://www.food.gov.uk/sites/default/files/acrylamide-in-home-report.PDF 「家庭におけるアクリルアミド:ホームクッキングの習慣とアクリルアミド生成」の付属書(48ページ)は以下のURLから入手可能。 http://www.food.gov.uk/sites/default/files/acrylamide-in-home-appendices.pdf |
地域 | 欧州 |
国・地方 | 英国 |
情報源(公的機関) | 英国食品基準庁(FSA) |
情報源(報道) | 英国食品基準庁(FSA) |
URL | http://www.food.gov.uk/news-updates/news/2015/14655/chief-scientific-advisor-s-report-acrylamide |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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