食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04370630314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、「フードチェーンにおける薬剤耐性」と題する国際シンポジウムに関連し、ドイツにおける動物用医薬品の使用が減少した旨を公表 |
資料日付 | 2015年11月2日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は11月2日、国際シンポジウムに関連し、農業における抗生物質の使用が減少傾向にある旨を公表した(2015年11月2日付けBfR情報提供 No.32/2015)。概要は以下のとおり。 1.BfRは、11月2日~3日、「フードチェーンにおける薬剤耐性」と題する国際シンポジウムを開催する。 このシンポジウムでは、200人を超える専門家らが参加し、動物用医薬品及びヒト用医薬品に関する薬剤耐性の低減について話し合う。 BfR長官、Andoreas Hensel博士は、「我々の研究から得られるプラスの知見の一つは、フードチェーンにおける薬剤耐性菌はもはや増加傾向にはないということだ。ここ数年の好ましくない傾向に歯止めがかかった」と述べ、「今後は、初めて得られたこの好ましい傾向の理由を明らかにし、更なる措置を取ることが重要だ」と続けた。 BfRによる最新の消費者モニタリングの結果でも、回答した消費者の10人に7人が、食品中の薬剤耐性菌について懸念している。 2.ドイツにおける動物用医薬品の使用量は、調査が始まった2011年の1 ,706トンから、2014年の1 ,238トンに減少した。肥育豚への抗生物質による治療は、2011年の半期では1農場当たり約5日であったが、2014年の半期では1農場当たり約1日に減少した。データからは、ドイツの家畜に対する処方箋の出し方に変化が見られたことが示される。この変化をもたらした要因を探るのが、今後数年間に行う調査の目的となるであろう。 また、1年前にドイツ医薬品法が改正され、一定規模以上の畜産農家に対して、抗生物質の使用を報告することが義務付けられた。同規模の畜産施設と比較して動物用医薬品をより多く使用している施設には、その使用量低減のための措置を取ることが義務付けられている。 3.大腸菌におけるセファロスポリン耐性率は、何年も増加傾向にあったが、BfRが2014年に行った「全国薬剤耐性モニタリング」では、増加が見られなかった。 ブロイラー肉チェーンからの基質特異性拡張型βラクタマーゼ(ESBL)/AmpC産生菌の分離株の割合は、2013年の6.7%から、2014年の3.7%に低減した。七面鳥肉チェーンでは、3.2%から2.6%に低減した。 当該モニタリングでは、2014年に導入された検査手法により、カルバペネマーゼが検出された場合でも耐性分離株は一つも見られなかったことも示された。 4.フルオロキノロンへの耐性率は、数年来高止まりしている。ブロイラー肉チェーンにおける薬剤耐性率は、2013年の48.8%から2014年の46.3%に低下したが、七面鳥肉チェーンにおいては、2012年(訳注:原文のとおり)の37.4%から、2014年の40.6%に増加した。つまり一定の傾向は見られなかった。 この耐性モニタリング及びRESET(動物及びヒトにおける耐性に関する共同研究ネットワーク)の一環として行われた研究の結果、ブロイラーの繁殖においては、親鶏からの耐性菌の伝播が、繁殖鶏がESBL/AmpC産生菌に感染する重要な経路であることが示された。同時に、ベルリン自由大学の動物衛生研究所による最新の研究では、生産群に入ってくるESBL/AmpC陰性の初生びなが増えるにつれて、親鶏経由感染の重要性が低くなっていることが示唆された。現在、耐性菌は肥育中に環境からもたらされている。 5.フードチェーンにおける耐性パターンを比較すると、畜舎で検出される耐性菌は、フードチェーンに沿って広がり、汚染された肉を介して家庭に入る可能性があることが分かる。 実験研究では、食肉の加工段階で、多量の細菌が食肉からキッチン用品に移行する可能性が示されている。耐性菌が、キッチン衛生の欠如を理由に生肉を介して一般家庭に持ち込まれるということは、消費者が耐性菌を摂取する可能性を意味する。 6.耐性菌の広がり及びその他の病原体の性質の比較により、生産動物及び食品からのESBL産生菌は、ヒトの医薬品の汚染に繋がることが示される。しかし、畜産由来の耐性菌によるヒトの汚染の定量評価は、まだ可能ではない。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2015/32/use_of_antibiotics_in_agriculture_decreasing__antibiotics_resistance_stagnating-195498.html |
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