食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04320400305 |
タイトル | 欧州連合(EU)、食品中のトロパンアルカロイド類の存在についてのモニタリングを加盟国に勧告 |
資料日付 | 2015年6月23日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 欧州連合(EU)は6月23日、食品中のトロパンアルカロイド類(tropane alkaloids)の存在についてのモニタリング(継続監視)を加盟国に勧告する委員会勧告(EU) 2015/976を官報で公表した。概要は以下のとおり。 1. 欧州食品安全機関(EFSA)の「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル)は、食品及び飼料中におけるトロパンアルカロイド類に関する意見書(doi:10.2903/j.efsa.2013.3386)を採択した。 2. 最もよく研究されているトロパンアルカロイド類は、(-)-ヒヨスチアミン(hyoscyamine)及び(-)-スコポラミン(scopolamine)である。アトロピン(atropine)は、(-)-ヒヨスチアミンと(+)-ヒヨスチアミンのラセミ体混合物であり、(-)-ヒヨスチアミンの光学異性体のみが抗コリン活性を示す。 3. チョウセンアサガオ(ダツラ、Datura)属植物におけるトロパンアルカロイド類の存在がよく知られている。ヨウシュチョウセンアサガオ(学名:Datura stramonium)は、温帯地域及び熱帯地域に広く分布しており、この理由により、ヨウシュチョウセンアサガオの種子が亜麻仁、大豆、ソルガム、きび、ひまわり及びそば並びにそれらの製品における夾雑物として見つかっている。ヨウシュチョウセンアサガオの種子は、精選及び洗浄によってソルガム、きび及びそばから容易に除去することができない。 4. 食品中のトロパンアルカロイド類の存在について、より多くの存在量データが必要である。また、農産物にトロパンアルカロイド類が生じる農業条件を理解する必要もある。 5. 従って、食品中のトロパンアルカロイド類の存在のモニタリングを勧告することが適当である。 以上の経緯及び観点から、委員会勧告(EU) 2015/976に基づき、食品中のトロパンアルカロイド類の存在についてモニタリングがEU加盟国に勧告された。モニタリングの対象には、特に以下の食品が含まれている。 (1)穀類及び穀類由来製品(この分類において特に優先度の高い食品は以下のとおり) ○そば、ソルガム、きび、とうもろこし並びにそば、ソルガム、きび、とうもろこしの粉 ○穀類を主成分とする乳児及び幼児用食品 ○朝食シリアル類 ○穀物製粉製品 ○食用穀物 (2)グルテン除去製品 (3)サプリメント、茶及びハーブ浸出液類 (4)マメ科野菜(さやなし)、豆類、油糧種子及びそれらの由来製品 分析の対象は、最低限アトロピン及びスコポラミンであり、可能な場合においてはヒヨスチアミンの光学異性体を個々に、また、その他のトロパンアルカロイド類も分析対象に含まれている。 アトロピン(ヒヨスチアミンのラセミ体混合物)及びスコポラミンについての定量限界(LOQ)は、(1)農産物、原材料、サプリメント及びハーブ茶においては10μg/kg以下(なるべくなら5μg/kg未満)で、(2)最終製品(例えば朝食シリアル)においては2μg/kg未満、(3)穀類を主成分とする乳児及び幼児用食品においては1μg/kg未満が望ましいとしている。 また、EU加盟国は、定期的かつ2016年10月までに分析結果をEFSAに提供することになった。 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | EU |
情報源(公的機関) | 欧州連合(EU) |
情報源(報道) | 欧州連合(EU) |
URL | http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32015H0976&from=EN |
(※注)食品安全関係情報データベースに関する注意事項
本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
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