食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04300060305
タイトル 欧州連合(EU)、かつお節等に対する多環芳香族炭化水素類の基準値を引き上げ
資料日付 2015年7月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州連合(EU)は7月11日、かつお節及び特定のバルチックニシンに対する多環芳香族炭化水素類(polycyclic aromatic hydrocarbons: PAHs)の基準値を引き上げる委員会規則(EU) 2015/1125 (2015年7月10日採択)を官報で公表した。概要は以下のとおり。
1. 委員会規則(EC) No 1881/2006は、食品中のPAHsの基準値を定めている。
2. 委員会規則(EC) No 1881/2006によると、PAHsの基準値は、優良な製造、乾燥及び農業/漁業慣行に基づき、安全であり、かつ、無理なく到達可能な範囲でできるだけ低く(ALARAの原則)しなければならない。2011年、くん製魚介類のデータにより、PAHsの複数の基準値の引下げが達成可能であることが示され、委員会規則(EU) No 835/2011によって複数の基準値の引下げが定められた。それでも、くん製技術の適用が必要な場合もあった。このため、引き下げられた基準値が2014年9月1日から適用される前に、3年間の経過措置期間が設けられた。
3. かつお節は、カツオから作られる日本の伝統的な食品である。かつお節の製造工程には、生切り、煮熟及び骨抜きが含まれ、その後に、燃焼中の木材の上で行うくん製/水抜き焙乾工程が続く。優良なくん製法を可能な限り用いるにも拘わらず、かつお節に対するPAHsの低い基準値(訳注:2014年9月1日から適用のベンゾ[a]ピレン(benzo(a)pyrene):2.0μg/kg、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[a]アントラセン(benz(a)anthracene)、ベンゾ[b]フルオランテン(benzo(b)fluoranthene)及びクリセン(chrysene)の総量:12.0μg/kg)を達成できないことを立証する最新の科学的根拠が日本当局から提示された。このため、かつお節に対するPAHsの現行基準値を、2014年9月1日以前に適用された基準値に変更することが適当である。
4. 「Sprotid」という産物名は、伝統的にスプラット(学名:Sprattus sprattus、訳注:ニシン科の魚)及びバルチックニシン(学名:Clupea harengus membras)の両方を季節や入手可能状況によって含めることができる産物のエストニアで広く知られている伝統的な名称である。両魚種は類似した大きさであり、小型魚として分類されている。「Sprotid」の表示には、当該産物がスプラット又はバルチックニシン、或いは含まれている各魚種の割合と共に両方を含んでいることが示される。「Sprotid」の表示には、当該産物がスプラット若しくはバルチックニシンを含んでいること又は(含まれている各魚種の割合と共に)両方を含んでいることが示される。この小型のバルチックニシンに対するくん製工程は、スプラットに対するくん製工程と同じであり、その結果、小型のバルチックニシンのPAHs濃度は、くん製スプラットのPAHs濃度と類似している。したがって、小型のくん製バルチックニシン及び小型のくん製バルチックニシンの缶詰に対し、くん製スプラット及びくん製スプラットの缶詰と同じ基準値を設定することが適当である。
 以上の経緯及び観点から、委員会規則(EU)2015/1125の附属書に基づいて委員会規則(EC) No 1881/2006の附属書を一部改正し、2014年9月1日の引下げ前のPAHsの基準値(ベンゾ[a]ピレン:5.0μg/kg、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン及びクリセンの総量:30.0μg/kg)が、(1)14㎝以下のくん製バルチックニシン及び14㎝以下くん製バルチックニシンの缶詰、(2)かつお節(乾燥カツオ)に適用されることになった。委員会規則(EU)2015/1125は、官報掲載の20日後に発効する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL http://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/PDF/?uri=CELEX:32015R1125&from=EN
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