食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04260600343
タイトル フランス衛生監視研究所(InVS)、フランスにおける妊婦のトキソプラズマ症について周産期に関する国家調査による1995~2010年の血清中の抗体陽性率の変化及び関連する要因に関する論文を発表
資料日付 2015年5月12日
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分類2 -
概要(記事)  フランス衛生監視研究所(InVS)は5月12日、フランスにおける妊婦のトキソプラズマ症について周産期に関する国家調査による1995~2010年の血清中の抗体陽性率の変化及び関連する要因に関する論文を発表した。
 トキソプラズマ症は遍在する食品由来人獣共通感染症で大抵の場合症状は軽度である。妊娠中の初感染の場合、胎児の合併症の原因となる可能性があり、重症となることもある。本研究の目的は周産期に関する国家調査データによるフランスにおける1995~2010年のトキソプラズマ症の血清中の抗体陽性率の変化と妊婦における関連要因の評価である。
 本研究は1995年、2003年及び2010年に実施された周産期に関する国家調査に基づいている。トキソプラズマ症の血清中の抗体陽性率が各調査について評価され、トキソプラズマ症に関連する要因の特定のため多変量解析を行った。
 トキソプラズマ症の血清状態を検査した妊娠後期の42916人の妊婦について解析を行った。妊婦のトキソプラズマ症の血清中の抗体陽性率は徐々に減少し、1995年は54.3%、2003年は43.8%、2010年は36.7%であった。年齢、国籍及び居住地域との因果関係が顕著で、東西の地理的な勾配が観察された。血清中の抗体陽性率の経年的な減少はすべての地域で観察された。血清中の抗体陽性率の地域差は各地域の気候と食習慣の違いによると考えられる。気候との関連性は2009年の結果から推測され、南西部に高い血清中の抗体陽性率が観察されたのはこの地域の温暖多湿な気候との関連性が示唆される。この気候は気温が南西部より低い東部(血清中の抗体陽性率が低い地域)に比べ、オーシストの維持に適している。経年的な血清中の抗体陽性率の減少は一つの要因では明らかにならないが、個人レベル及び生産レベルでの食品衛生対策の改善、食習慣の改善(妊婦における肉の中心部まで加熱、1990年~2011年にかけてフランスにおける羊肉の喫食の30%減少)、ネコにおける生肉からキャットフードへの餌の変更のような複数の要因が関連している。
 1995年から2010年にかけて妊婦のトキソプラズマ症の血清中の抗体陽性率は大幅に減少した。血清中の抗体陽性率の減少は毎月検査を受けるトキソプラズマ陰性の妊婦の増加によって必然的に起きた部分もある。妊娠中のトキソプラズマ症の現在の検診方法の再評価を検討するべきであろう。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス衛生監視研究所(InVS)
情報源(報道) フランス衛生監視研究所(InVS)
URL http://www.invs.sante.fr/beh/2015/15-16/2015_15-16_5.html
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