食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03840020314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、食品中の硝酸塩及び亜硝酸塩に関するFAQを公表
資料日付 2013年6月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は6月11日、食品中の硝酸塩及び亜硝酸塩に関するFAQを公表した。概要は以下のとおり。
 葉菜類並びにルッコラ、かぶ、ビーツ及びダイコンなどの野菜には硝酸塩が高濃度で含まれる可能性がある。硝酸塩からは、体内で、また、保存及び運搬方法が適切でない場合及び適正な衛生規範が遵守されない場合などに亜硝酸塩が生成される可能性がある。
 亜硝酸塩は、体内の又は食事を介して摂取されるアミン類又はアミド類と反応してN-ニトロソ化合物を生成する可能性がある。
 これらの物質は、動物実験で発がん性との関連が示された。
 BfRは、食品の硝酸塩及び亜硝酸塩は低減すべきとし、野菜の適切な栽培及び収穫並びに食品を慎重に選択することで可能であると考える。
 野菜に富んだ食事がもたらす恩恵は、硝酸塩及び亜硝酸塩の量が微増するリスクを上回ることから、BfRは消費者に対し、野菜の量を減らすことよりも異なる種類の野菜を摂取することを推奨する。
 FAQは以下のとおり。
Q1:硝酸塩とは何か?(回答略)
Q2:亜硝酸塩とは何か?(回答略)
Q3:硝酸塩を多く含む食品は何か?
A3:植物は必要な窒素を硝酸塩で摂ることから、植物由来の食品、特に様々な種類の野菜に硝酸塩が多く含まれている可能性がある。基本的に、植物に蓄積する硝酸塩量は土壌からの窒素供給量によって異なる。すなわち植物の特性及び窒素蓄積能によって異なる。葉菜類、かぶ、ビーツ及びダイコンなどの野菜に硝酸塩が多く含まれる。また、特に茎及び外葉の部分により多く含まれる。
Q4:食品中の硝酸塩量に影響する要因は何か?(回答略)
Q5:亜硝酸塩を多く含む食品は何か?
A5:植物由来の食品では、内因性の亜硝酸塩量は少ない。しかし、もともと硝酸塩を多く含む食品では、不適切な保存状態、運搬方法及び取扱いなどが原因で硝酸塩から有意な量の亜硝酸塩が生成する可能性がある。亜硝酸塩は、塩漬肉製品にも含まれる可能性がある。
Q6:なぜ劣悪な食品衛生が亜硝酸塩量に影響するのか?(回答略)
Q7:なぜ食品に亜硝酸塩が使われるのか?(回答略)
Q8:食品中の硝酸塩及び亜硝酸塩は健康に対するリスクとなるのか?
A8:硝酸塩そのものは有害ではないが、食品中又は消化の過程で細菌により亜硝酸塩に還元される。実際はこれが健康への懸念をもたらす物質である。
Q9:どのくらいの量なら、摂取しても健康への懸念がないのか?
A9:世界保健機関(WHO)は、許容一日摂取量(ADI)を硝酸塩については3.7mg/kg体重としている。ただし3歳未満の子どもには適用されない。すなわち、体重60kgの成人で222mg/日である。3歳以上の子どもでは、体重25kgの場合、最大摂取量は93mg/日である。ADIを一時的に上回ったとしても健康への影響は懸念されない。
Q10:植物由来の食品の硝酸塩には基準値はあるのか?
A10:欧州連合(EU)は、葉菜類などの一部の野菜について硝酸塩の残留基準値を定めている。当該基準値は季節及び栽培方法により異なる。
 当該基準値は以下のとおり。
 1)生鮮ほうれんそう:通年で3
,500mg/kg、2)冷凍または急速冷凍したほうれんそう:通年で2
,000mg/kg、3)被覆栽培の生鮮レタス:10月~3月で5
,000mg/kg、4)露地栽培の生鮮レタス:10月~3月で4
,000mg/kg、5)被覆栽培の生鮮レタス:4月~9月で4
,000mg/kg、6)露地栽培の生鮮レタス:4月~9月で3
,000mg/kg、7)ルッコラ:10月~3月で7
,000mg/kg、8)ルッコラ:4月~9月で6
,000mg/kg。
Q11:食品中の硝酸塩及び亜硝酸塩を低減する方法は?
A11:消費者は、食品を賢く選択することで亜硝酸塩及び硝酸塩の摂取の低減が可能である。硝酸塩の含有量が少ない野菜(トマト、キュウリ、ニンジンなど)を摂取し、塩漬肉の摂取を減らす。また、ルッコラ及び葉菜類などの硝酸塩量が増加する季節には当該野菜の摂取を減らすなどである。
Q12:硝酸塩及びその代謝物は(亜硝酸塩及び一酸化窒素などの窒素化合物)はヒトの健康に対して有益となるのか?(回答略)
Q13:欧州連合(EU)が、冬に収穫する及び被覆栽培の葉菜類の硝酸塩の残留基準値を4
,500mg/kgから5
,000mg/kgに引き上げたこと、また、夏に収穫するルッコラ及び冬に収穫するルッコラの当該値を、それぞれ6
,000mg/kg及び7
,000mg/kgに設定したことを、BfRはどう評価するか?
A13:毒性学的観点からは、硝酸塩についての現行の基準値は安全であると考える。葉菜類などの野菜の硝酸塩含有量は、適切な栽培方法を通して最少化されることが望まれる。
Q14:BfRは消費者に対して、食品中の硝酸塩量についてどのような提言をするか?(回答略)
Q15:特に幼児及び子供に対する硝酸塩及び亜硝酸塩のリスクはあるのか?
A15:EFSAが2010年に、葉菜類に含まれる硝酸塩による子供に対する健康影響評価を行った。その結果、1~3歳のほとんどの子供で安全であった。硝酸塩を多く含むホウレンソウを1日に多量摂取する当該年齢の子供では、メトヘモグロビン血症を生じるリスクを高める摂取量に達する可能性は除外されない。
 EFSAは、細菌性胃腸疾患に感染している子供はホウレンソウを摂取してはならないとしている。当該感染症は硝酸塩から亜硝酸塩への還元を増加させ、メトヘモグロビン血症のリスク増加につながる。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/fragen-und-antworten-zu-nitrat-und-nitrit-in-lebensmitteln.pdf
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