食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03730030149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中の水銀及びメチル水銀の存在に係る公衆衛生リスクに関する科学的意見書を公表
資料日付 2012年12月20日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は12月20日、食品中の水銀(mercury)及びメチル水銀(methylmercury)の存在に係る公衆衛生リスクに関する科学的意見書(2012年11月22日採択、241ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. EFSAは、無機水銀(inorganic mercury)及びメチル水銀の毒性に関する新たな知見の進展を検討し、国際連合食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議(JECFA)によるメチル水銀の暫定耐容週間摂取量(PTWI)の1.6μg/kg体重及び無機水銀のPTWIの4μg/kg体重が、これまでどおり妥当であるか否かを評価するよう欧州委員会(EC)から依頼された。
2. EFSAの「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル)は、JECFAと一致して、無機水銀の耐容週間摂取量(TWI)を4μg/kg体重(水銀に換算)に設定した。メチル水銀については、セイシェル小児発達研究の栄養コホートの疫学研究における新たな進展により、魚介類中のn-3系長鎖多価不飽和脂肪酸類が、メチル水銀暴露による悪影響を中和する(counteract)可能性が示されている。魚介類中の有益な栄養素が、フェロー諸島の小児コホートにおける以前の有害なアウトカム(adverse outcomes)を交絡させていた可能性を示す知見も併せて踏まえ、CONTAMパネルは、メチル水銀のTWIを1.3μg/kg体重(水銀に換算)に設定した。
3. 一部の調査における幼児(訳注:1歳以上3歳未満)及びその他の小児(訳注:3歳以上10歳未満)を除き、すべての年齢集団にわたり、食事経由の平均的な暴露量はメチル水銀の当該TWIを超えない。95パーセンタイル値の食事経由暴露量は、すべての年齢集団にわたり、当該TWIに近似しているか、又は当該TWIを超えている。魚介類の摂取量が多い消費者(妊婦が含まれる可能性がある)は、当該TWIを最大で約6倍超えている可能性がある。胎児は、影響を最も受けやすい集団に含まれる。血液や毛髪のバイオモニタリングデータから、メチル水銀の暴露量は、欧州において当該TWIを総じて下回っていることが示されるが、高暴露量の事例も観察されている。当該TWIを超えるメチル水銀への暴露が懸念される。メチル水銀の暴露量を低減する施策を検討する場合においては、魚介類摂取の有益な効果の可能性についても考慮に入れることが望ましい。欧州における食事経由の無機水銀の暴露量は当該TWIを超えないが、歯科用アマルガムに由来する水銀元素の吸入暴露は、無機水銀の内部暴露量を増加させる可能性があり、このために当該TWIを超える可能性がある。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.26/2012(2012.12.26)P6~7
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2985.pdf
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