食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03690650475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、伝達性海綿状脳症(TSE)耐性獲得のための長期めん羊遺伝子選択政策について意見書を公表
資料日付 2012年9月26日
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概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は9月26日、伝達性海綿状脳症(TSE)耐性獲得のための長期めん羊遺伝子選択政策について食品総局(DGAL)から諮問を受けて意見書を公表した(10ページ、2012年7月25日提出)。
1. ANSESは、2010年7月13日付けの長期のTSE耐性遺伝子選択政策についての意見書において、とりわけスクレイピー抑制を確立するためにARR対立遺伝子の出現頻度が100%に達するのを待つ必要はないとしている。このアプローチによると、定型スクレイピー耐性ARR対立遺伝子の出現頻度がある一定のレベルを超えると、(インデックスケースの)患畜が生涯にわたって生み出す新たな二次患畜数(疫学統計基本再生産数R0:facteur R0/ basic reproduction number R0)は1以下になり、病気が拡散しないことになる。
2. さらに、現行の選択育種とARR対立遺伝子の普及によって、幾つかの選択されためん羊種の核では非常に早く、この対立遺伝子が不可逆的に固定(fixation difficilement reversible)することになるかもしれないと指摘している。ANSESは、TSEの管理と予防にARR対立遺伝子が効果的であることから、一般のめん羊集団にこのARR対立遺伝子を普及することは継続していく必要があると考えていた。しかし、今後は、特にめん羊の様々な種の核の選択において、PrP対立遺伝子の多様性を保護する仕組みを直ちに作ることを提言する。
3. 亜慢性伝達性海綿状脳症専門委員会(CES ESST)の結論として、モデルを構築した結果から、めん羊群における定型スクレイピー患畜発生を予防するためのARR対立遺伝子の遺伝育種は便益を示すものであることが明らかになった。ただし、集団内の病気の拡散を抑制する(定型スクレイピー)耐性対立遺伝子の保有動物の最適な閾値を定義するには、非常に複雑で多様な基準に基づく評価を要することになる。いずれにせよ、大規模(時間がかかり、費用も高く、多くの科学者の人的資源を必要とする)な事業になるので、直ちに解決とはならず、4~6年では結論は出ない。更に、現状の体制では、繁殖群(troupeaux de production)のARR対立遺伝子を有するめん羊の目標出現頻度(出現率)が達成できたか、又それを維持できるかについて評価することができない。
4. CES ESSTは、2010年7月13日付けの意見書で、定型スクレイピーについて現在知られている遺伝子決定論を外れるような、小型反すう動物における新たなTSEの出現仮説に言及している(例えば、ARR対立遺伝子を保有する家畜に優先的に感染する能力を有する新興のプリオン株)。したがって、ARR対立遺伝子出現頻度が高い育種核内における対立遺伝子PrPの多様性の確保を提言する。
5. CES ESSTは、育種核内の遺伝子多様性を確保するために最も実用的で適正な方法を定め、評価するための委員会ではない。監督当局は、フランスの定型スクレイピー耐性をつけるための遺伝改良計画(PNAGRTc)のパイロット事業を担当している作業部会に接触し以下の点を実施するよう推奨する:
・様々な管理シナリオ毎に様々な種について対立遺伝子出現頻度評価のモデルを構築する。
・現在最も耐性があるとされる遺伝子型に優先的に感染するプリオン株が出現した場合に、管理当局が容認できる期日内に、繁殖群にARR対立遺伝子以外の遺伝子タイプの種畜を再導入する能力を保持させる。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/Documents/ESST2011sa0227.pdf
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