食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03611020149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、全動物種用の飼料添加物としてのβ-カロテンの安全性及び有効性に関する科学的意見書を公表
資料日付 2012年6月11日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月11日、全動物種用の飼料添加物としてのβ-カロテンの安全性及び有効性に関する科学的意見書(2012年5月23日採択)を公表した。概要は以下のとおり。

1. β-カロテンの使用は対象動物種に対して安全である。飼料安全法による最大含有量の設定は不要であると考えるが、当該結論はトリフェニルホスフィンオキシドの量が100mg/kg添加物を超えないことを想定している。全ての食料生産動物(若い仔牛(veal calves)を除く)及び実験用げっ歯類では、β-カロテンはほぼ完全に代謝されるが、ヒト、非人類霊長類及びフェレットでは、カロテンのままで(変換されることなく)比較的多量に吸収される。β-カロテンが用量により、特に喫煙者が肺がんにかかる可能性を高めるとする試験結果もある。

2. 喫煙者及びアスベスト作業者が肺がん及び胃がんにかかるリスクは20mg/日以上の用量で高まるとする系統的文献レビュー及び9件の無作為比較試験のメタアナリシスもあるが、当該用量での肺がんリスクの増加は血漿レベルにおいてβ-カロテンが3μmol/Lを超えた場合のみにみられる。

3. β-カロテンの一日許容摂取量(ADI)が設定されていないことから、「動物用飼料に使用する添加物及び製剤又は物質に関する科学パネル」(FEEDAPパネル)は、当該物質の動物飼料への補給が、消費者に他の起源からの暴露を大きく増加させないようにすべきであると考えることは賢明であるとしている。

4. 若い仔牛を除く食料生産動物用飼料へのβ-カロテンの補給は、消費者の当該物質への暴露を大きく増加させないであろうが、若い仔牛の肝臓を喫食することにより暴露が増加する可能性がある。

5. β-カロテンは自然界に広く存在し、酸化感受性を有することから、FEEDAPパネルは、飼料中の推奨濃度でのβ-カロテンの動物用栄養飼料への使用が環境に対してリスクを及ぼすことはないとしている。β-カロテンは猫を除くほぼ全ての動物種におけるレチノール合成に利用される。生殖及び免疫への影響は十分に実証されなかった。


国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.13/2012(2012.06.27)P10

http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2737.pdf
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