食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03601080160
タイトル 英国食品基準庁(FSA)、「食品安全週間」に際して行われた調査に基づき、家計の食費節約が食品安全に対するリスクの可能性を高めているという結果を公表
資料日付 2012年6月11日
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概要(記事)  英国食品基準庁(FSA)は6月11日、「食品安全週間」(6月11日~6月17日)に際して行われた新たな調査に基づき、家計の食費節約により食品安全に対するリスクの可能性が高くなっているという結果を公表した。概要は以下のとおり。
 当該調査は、食費節約及び食品を長持ちさせる意識の強い特定の人たちにおいて食品安全のリスクが増えているとしている。
 当該調査によると、調査対象者の大部分(97%)が、過去3年間で普段の食費が大幅に増えたと回答しており、そのうちの半数 (47%) が、食事の残り物の有効活用を心掛けていると回答している。しかし、食品の「消費期限」を無視する傾向が以前よりも強くなっており、また、推奨保存期限である「冷蔵庫内で2日間」を超えて残り物を保存する人たちもみられる。
 今日から食品安全週間が始まり、FSAは、たとえ家計費が圧縮されても、食品安全のリスクを避けるよう呼びかけている。
 FSAの専門家は、「食事の残り物を活用することは、食べ物を長持ちさせるよい手段であるが、注意しないと、食事の残り物の誤った保存方法や取扱方法が食中毒のリスクをもたらす。食品安全週間の期間中に冷蔵庫の中身を見直し、残り物が安全であるうちに最大限に活用することを推奨する。」としている。
 英国では毎年約100万件の食中毒が発生する。夏季は食中毒の発生件数も多くなり、6月~8月の増加分は約12万件である。高温により食品中の細菌の増殖が早まることが原因のひとつと考えられるので、残り物を早めに冷蔵庫に入れることが重要であると強調している。      
 残り物に関するFSAからの助言:
1. 残り物を冷蔵庫内で保存する場合は、可能な限り早めに冷やすこと。90分以内が理想である。包んで保存し、2日以内に消費すること。
2. 冷蔵庫は適切な温度(5℃以下)で稼働すること。
3. 残り物を冷凍保存する場合は冷凍庫内の温度変化を最低限に抑えるために、まず冷ましてから冷凍庫に入れること。冷凍庫内での保存は半永久的に安全ではあるものの、時間の経過とともに品質が劣化するので、3か月以内に消費することがベストである。
4. 適切な方法で解凍すること。そのまま調理する場合は電子レンジを使用すこと。電子レンジがない場合は冷蔵庫内で一晩かけて解凍すること。
5. 解凍後24時間以内に食べ、再冷蔵しないこと。ただし、牛肉、豚肉又は鶏肉などの生ものは、解凍後に加熱調理されたものであれば再冷蔵できる。
6. 全体に熱が通るように、残り物は湯気が出るまで加熱調理すること。
 本調査の結果、「消費期限(”use by” dates)」を無視する傾向が以前よりも強くなっており、そのことにより食中毒のリスクが生じている。「消費期限」は食品表示の中で最も重要であり、チルド又は非加熱喫食用食品など、悪くなるのが早い食品に用いられる。調査対象の3分の1が、食べても安全かどうかの判断を「消費期限」ではなく、食品の匂い、外観、又はそれまでの保存期間によって判断している可能性が高いことが明らかになった。
 EFSAの食品専門家の一人は、「大腸菌及びサルモネラ属菌などは、危険なレベルにまで増殖したとしても食品に匂いを生じさせることはない。正常な外観及び匂いの食品でも害がある場合があるので、食品の安全判断を匂いに頼るのは危険である」と指摘する。「消費期限」を厳守することが重要であり、他の期限表示はそれほど食品安全を目的とするものではない。「賞味期限(”best before” dates)」は食品の品質に関するもので、幅を持たせられている。「店頭陳列期限(”display until” dates)」は店舗での在庫管理のための表示である。
 また、北アイルランドでは、残り物を最大限に利用するなど、食品の無駄遣いの削減により、家計を年間480ポンド節約できるとの調査結果を公表した。計画的な食品購入、及び食品表示のより良い活用のみで、こうした節約が可能である。
 今年の「食品安全週間」のテーマは、安全な食生活を保つための、家庭におけるよい食習慣の重要性、節約、及び食品の無駄の削減である。計画性ある購入、消費期限の確認、及び残り物の利用により実現できる。消費者の4人に1人が以前よりも残り物を使うようになったとする一方で、北アイルランドの3分の1を超える人たちが、食品購入時に「賞味期限」と「消費期限」が同じ意味であると思っていることが、調査により分かった。
 北アイルランドに関する概要は以下のURLから入手可能。  
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2012/jun/fswni

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.12/2012(2012.06.13)P19~20
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国食品基準庁(FSA)
情報源(報道) 英国食品基準庁(FSA)
URL http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2012/jun/food-safety-week
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