食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03600140149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、欧州で現在認可されている一部ネオニコチノイド系農薬の使用を考慮してのはちに対する亜致死的影響を調べた最近の研究の所見に関する声明を公表
資料日付 2012年6月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月1日、欧州で現在認可されている一部ネオニコチノイド系農薬の使用を考慮してのはちに対する亜致死的影響を調べた最近の研究の所見に関する声明(2012年5月31日承認、27ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 抄録
 EFSAは、Science誌(2012)で公表されたHenryらによる研究(みつばち、チアメトキサム(Thiamethoxam))及びWhitehornらによる研究(マルハナバチ、イミダクロプリド(Imidacloprid))において試験された数種のネオニコチノイド系農薬の投与量と、当該ネオニコチノイド系農薬を実際に使用した後のはちにおける暴露量を比較するよう要請された。みつばちに対するクロチアニジン(Clothianidin)及びイミダクロプリドの亜致死的影響を調べた3番目の研究(Schneider et al.
, 2012)についても検討された。
 はちの実際の暴露量と(訳注:当該研究3例において)試験された投与量を比較するために、欧州連合(EU)域内で認可された(訳注:当該農薬の)使用に関するデータ並びに花粉及び花蜜中の残留物に関するデータが収集された。残留データは、一部の作物のみに限られており、他の作物への外挿は適当ではないと考えられた。みつばちに関する当該研究2例については、花蜜中のチアメトキサム、クロチアニジン及びイミダクロプリドの最高残留濃度が、試験された実際の投与濃度と比較された。比較の結果、(訳注:当該研究2例において)試験された投与濃度は、(訳注:データから推定することにより)花蜜中に見いだされた残留濃度より高いことが示された。
 残留物の摂取量(訳注:はちによる摂取量)が、様々な暴露シナリオを用いて推定された。 その結果、当該文献2報におけるクロチアニジン及びチアメトキサムの試験された投与量は、推定暴露量より少ないことが示された。イミダクロプリドの試験された投与量は、すべてのシナリオにおいて、推定暴露量より多かった。みつばちに関する当該研究2例においては、有効成分の総量(訳注:1.34ng)が、長時間すなわち1日にわたって分散投与されずに、比較的短い時間内にみつばちによって摂取された。マルハナバチに関する研究におけるイミダクロプリドの試験された投与量は、花粉及び花蜜中のイミダクロプリド残留物のそれぞれの最高濃度の範囲内であった。しかし、当該研究における暴露期間の関連性については不明である。
 当該研究3例において試験された投与量とはちの実際の暴露量の比較は、とうもろこし、ひまわり、なたね及びアルファルファに対する種子処理として用いられる場合についてのみ実行可能であると考えられた。ネオニコチノイド系農薬の実際の用量に暴露した採餌バチの亜致死的暴露量に係る行動的影響について明確な結論を出す前に、さらにデータが必要である。
2. 諮問事項
 EFSAは2012年4月3日、 (1)欧州におけるネオニコチノイド系農薬の認可された使用の後のはちの実際の暴露量に関連した課題、(2)ネオニコチノイド系農薬であるイミダクロプリド及びチアメトキサムの圃場における現実的な用量がみつばちのコロニーの生存率にかなりの影響を及ぼす可能性を示唆する最近公表された研究論文2報(Henry et al.
, 2012及びWhitehorn et al.
, 2012)の所見に関連した課題、に欧州委員会(EC)が取り組むための科学的かつ技術的助言を求める要請をECから受けた。EFSAは特に、以下の質問に対応する科学的声明を提示するようECから求められた。
(1) 新たな科学的文献が参照した試験で使用された用量は、EUレベルで安全性が裏付けられた使用及び加盟国によって与えられた認可に基づいた実際の用量(はちが暴露する用量)と同等であるか?
(2) 種子処理に用いられている他のネオニコチノイド系農薬(特にクロチアニジン)にも当該試験結果を適用することが可能であるか?

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.12/2012(2012.06.13)P8
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2752.pdf
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