食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03600010149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品中のミネラルオイル炭化水素類に関する科学的意見書を公表
資料日付 2012年6月6日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月6日、食品中のミネラルオイル炭化水素類(Mineral Oil Hydrocarbons:MOH)に関する科学的意見書(2012年5月3日採択、185ページ)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 消費者は、食品を経由して、様々な(訳注:炭素原子の数が10~約50の)ミネラルオイル炭化水素類(MOH)に暴露する。ミネラルオイル飽和炭化水素類(MOSH)は、直鎖状及び分岐状アルカン類並びにアルキル置換シクロアルカン類で構成されるが、ミネラルオイル芳香族炭化水素類(MOAH)は、主としてアルキル置換多環芳香族炭化水素類を含んでいる。製品(訳注:ミネラルオイル製品)は、一般的に物理化学的性状によって特徴付けられるが、その油脂源によって化学的組成が異なる可能性がある。
2. 工業用のMOHは、MOAHを15~35%含有している。食品用のMOSH(ホワイトオイル類(訳注:離型剤や食品機械用潤滑油など))においては、MOAHは最小限にされる。食品中のMOHの主要な供給源は、食品包装、食品添加物、加工助剤及び潤滑油(訳注:食品機械用の潤滑油)である。暴露量の多い小児におけるMOSHの推定暴露量は、0.03~0.3mg/kg体重/日の範囲であった。パン及び穀類の特定の生産方法によっては、MOSHへの暴露量が追加される可能性がある。ホワイトオイル類を除き、MOAHへの暴露量は、MOSHへの暴露量の約20%である。
3. C35を超える炭素数のアルカン類の吸収は、無視できる。分岐状及び環状アルカン類は、n-アルカン類より非効率的に酸化される。C16~C35のMOSHは、蓄積し、リンパ節、脾臓及び肝臓などのいくつかの組織で小肉芽腫を引き起こす可能性がある。Fischer 344ラットにおける肝臓の炎症性小肉芽腫が、臨界影響と考えられた。最も活性の強いMOSHによる肝臓の小肉芽腫の誘発についての無毒性量(NOAEL)の19mg/kg体重/日が、MOSHのバックグランド暴露量に対する暴露マージン(MOE)を算出するための参照点(Reference Point)として用いられた。MOEは、59~680の範囲であった。このため、食品を経由したMOSHへのバックグランド暴露量は、潜在的な懸念となると考えられた。非アルキル化あるいは単純なアルキル化芳香環を3個以上もつ、食品を媒介したMOAHは、変異原性及び発がん性を有する可能性があり、したがって潜在的な懸念となる可能性がある。
4. 数種の食品用MOSH(訳注:「ミネラルオイル(中位及び低粘度、クラスII)」及び「ミネラルオイル(中位及び低粘度、クラスIII)」)の既存の一日摂取許容量(ADI)の改定は、新たな毒性学的知見を根拠として正当化される。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.12/2012(2012.06.13)P9~10
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2704.pdf
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