食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03560470361
タイトル 台湾行政院衛生署、ラクトパミンには遺伝毒性があるとの新聞報道を否定
資料日付 2012年3月30日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  台湾行政院衛生署は3月30日、欧州連合(EU)の家畜衛生及び動物福祉科学委員会の元委員長が「ラクトパミンに発がん性はないが遺伝毒性がある」と指摘したとの新聞報道を受け、以下のように説明し、これを否定した。
1. 現在の科学では、ラクトパミンにはin vitro試験及びin vivo試験においても突然変異原性がないことが示されている。また、動物実験において、ラクトパミンには発がん性がないことも証明されている。in vitro試験において、培養ヒトリンパ球細胞を用いた試験で染色体異常が観察されたとする研究もあるが、当該研究で陽性反応がみられたのは高用量の場合で、かつ、in vivo試験では確認されていない。総じて言えば、ラクトパミンに遺伝毒性はない。
2. ラクトパミンの遺伝毒性試験において分かったことは以下のとおり。
(1)細菌を用いた遺伝子突然変異試験(in vitro):ラクトパミンの濃度が312.5~5
,000μg/plateの範囲において、薬物代謝酵素S9の有無にかかわらず、サルモネラ属菌(Salmonella typhimurium)及び大腸菌(Escherichia coli)に突然変異を誘発しなかった。
(2)培養ヒトリンパ球細胞を用いた染色体異常試験(in vitro):ラクトパミンをS9非存在下において25、100、200μg/ml投与、又はS9存在下において75、150、300μg/ml投与し、18時間処理したところ、高用量(200ppm以上)においてのみ、培養ヒトリンパ球細胞で明らかな染色体異常が生じた。
(3)マウス骨髄細胞を用いた染色体異常試験(in vivo):200、400、800mg/kg/日のラクトパミンを14日間経口投与したところ、全ての用量において染色体異常及び遺伝子の突然変異は認められなかった。
 上記(2)の染色体異常は、ラクトパミンが酸化されて生じたラクトパミン-カテコールにより引き起こされたものである。しかし、この代謝反応はin vivoでは抗酸化機能により除去されるため、この毒性反応は発生しない。総じて言えば、ラクトパミンは動物の体内で遺伝毒性を示さない。また、EUの家畜衛生及び動物福祉科学委員会の元委員長も、ラクトパミンには動物の毒性試験結果しかなく、ヒトの健康に影響するとの報告は何もないと指摘している。
地域 アジア
国・地方 台湾
情報源(公的機関) 台湾行政院衛生署
情報源(報道) 台湾行政院衛生署
URL http://www.doh.gov.tw/CHT2006/DM/DM2_p01.aspx?class_no=25&level_no=1&doc_no=84138
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