食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03550330149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬有効成分ミルベメクチンの残留基準値見直しに関する理由を付した意見書を公表
資料日付 2012年3月21日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は3月20日、欧州規則(EC)No.396/2005第12条に基づくミルベメクチンの仁果類、ストロベリー及びホップに対する既存残留基準値(MRL)見直しに関する理由を付した意見書(2012年3月16日承認)を公表した。概要は以下のとおり。
 ミルベメクチンは2005年12月1日付けの欧州指令No.91/414/EECの付属書Iに記載されている。欧州規則(EC)No.396/2005が発効した2008年9月2日以前にこの付属書に登録されたものである。従ってEFSAは、前述の欧州規則の第12条(2)項に基づいて当該農薬有効成分に関する既存の残留基準値(MRLs)の見直しについて理由付き意見書を作成しなければならない。当該農薬の残留データを収集するために、EFSAはオランダを報告担当加盟国(RMS)に指名し、残留農薬概要ファイル(Pesticide Residues Overview File:PROFile)の作成を要請した。
 ミルベメクチンの毒性プロファイルは、欧州指令No.91/414/EECの枠組みで評価されており、一日摂取許容量(ADI)は0.03mg/kg体重/日及び急性参照用量(ARfD)は0.03mg/kg体重/日である。これらの二つの毒性参照値(TRV)はミルベマイシンA4とミルベマイシンA3について設定されたものである。
 ミルベメクチン残留量は全て0.1mg/kg未満であり、かつ、慢性暴露に対するこれらの残留量の寄与は一般的に低いので、加工業界や家庭での加工の影響調査は必要ない。幾つかの加工食品の残留量の大きさを調べた研究が提出されたが、農産物素材の残留量が定量限界(LOQ)未満であったために、実施のための処理係数を算出できなかった。
 ピアレビューでは、輪作作物のミルベメクチン残留については調べられなかった。ストロベリーは他の作物と輪作される可能性がある。ミルベメクチン分解に関しては、ミルベメクチンは土壌中では難分解性であり、90%消失期間(DT90)がトリガー発動値の100日を越えることを示す複数の報告書があるので、ミルベメクチンの特性や残留量に関する詳細な評価が必要であり、輪作作物についての調査研究が求められる。
 このピアレビューで用いた慢性及び急性暴露はEFSA PRIMo vers. 2で計算した。最も高い慢性暴露量はADIの0.9%(ドイツ、子供)及び最も高い急性暴露量はAFfDの6.5%(りんご)であった。
 以上の評価に基づき、EFSAは当該活性物質(農薬有効成分)を欧州規則(EC)No.396/2005の付属書IV(MRLsの設定が不要)に組入れることを推奨しない。本意見書の表に記載のすべてのMRLは、十分なデータの裏付けがあり、よって当該欧州規則の付属書II(EUの確定MRL)に組入れることを提言するものである。MRLの推奨値は以下のとおり。
 仁果類については既存MRL値0.05mg/kgを推奨MRL値0.02mg/kg、ストロベリーにつては既存MRL値0.05mg/kgを推奨MRL値0.02mg/kg、及びホップについては既存MRL値0.1mg/kgを推奨MRL値0.2mg/kgとした。
 ストロベリー(輪作作物)に関して認可する場合は、ストロベリーの後に引続き作付けする作物にミルベメクチンが残留することがないような規制の必要性を検討するよう欧州加盟国に勧告する。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2629.pdf
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