食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03520390482 |
タイトル | 香港食物環境衛生署食物安全センター、哺乳瓶及び子供用食器の安全性に関するリスク評価研究報告書を公表 |
資料日付 | 2012年1月11日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 香港食物環境衛生署食物安全センターは1月11日、哺乳瓶及び子供用食器の安全性に関するリスク評価研究報告書(PDFファイル41ページ)を公表した。 同センターは、哺乳瓶と子供用食器の安全性に関する文献研究を行い、これら製品に含まれる化学物質が食品に移行した場合の健康に及ぼす影響について検討した。その結果、安全基準に適合した哺乳瓶及び子供用食器は消費者の健康リスクにはならないと結論づけた。要旨の概要は以下のとおり。 1. 研究 (1)ポリカーボネート(PC)製哺乳瓶中のビスフェノールA(BPA)及びメラミン食器中のホルムアルデヒドが健康に与える潜在リスクは、科学者や世界各国の規制当局、市民が関心を寄せている問題であることから、本研究ではポリカーボネート及びメラミンの2種類のプラスチック原料について分析した。また、その他プラスチックや非プラスチックについて略述した。 (2)BPAについては、最近の一部の動物実験において、低用量(即ち、無毒性量(NOAEL)より低い用量)のBPAが動物の生殖系、発育期の脳、行動に悪影響を及ぼすという結果が示されたが、別の研究では影響がないことが示された。 (3)一部の国家機関のリスク評価では、PC製哺乳瓶から溶出するBPAは極めて微量で、検出することすらできず、乳児、幼児や子どものBPA摂取量は参照用量よりはるかに低いとされている。 2010年、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、これまでに知り得たBPAに関する資料に基づき、低用量BPAの動物実験の結果をもって、ヒト健康リスクを確実に評価することは現段階ではできないとの見解を示した。 しかしながら、中国やEU、カナダの規制当局は既に予防措置を講じ、BPAを含む哺乳瓶の使用を禁止している。また、米国やオーストラリア当局は業界に対し、BPAを使用して製造した哺乳瓶を自主的に排除するよう勧めている。香港食物環境衛生署食物安全センターも、業界がBPAを含む哺乳瓶及び幼児用カップの製造及び販売を停止することを支持している。 (4)ホルムアルデヒドに関しては、メラミン食器の製造過程が不適切な場合、過量のホルムアルデヒドが食品に移行することがある。しかし、ホルムアルデヒドは、果物・野菜・肉類・魚類・甲殻類・乾燥きのこ類等、多くの食品に天然に存在し、その含有量は400mg/kgに達する。少量のホルムアルデヒドを摂取しても人体に急性影響を及ぼすことはない。中国及びEUはメラミン食器中の、ホルムアルデヒドも含めた化学物質について、特定移行成分限界値(specific migration limits)を設定し、基準に適合したメラミン食器は安全に使用できるとした。 (5)現在、ナノ銀を含むポリプロピレン(PP)、ポリエーテルスルホン(PES)、トライタン共重合ポリエステル(PCTG)、ポリ乳酸(PLA)等、BPAを含まないプラスチックが多種類ある。しかし、これらプラスチックは安全性に関する資料が限られている。JECFAは、新しい材料又は既存の材料は全て機能性評価及び安全性評価を実施すべきであるとの見解を示している。 2. 結論及び助言 (1)安全基準に適合した哺乳瓶及び子供用食器は消費者の健康リスクにはならない。食品接触材の製造業者は、製品を安全基準に適合させ、正常な使用状況下では安全上又は品質上の問題が起こらないようにする責任がある。 (2)保護者が哺乳瓶及び子供用食器を選ぶ際は、高温の食品や油物、酸性の食品を入れることができるか、電子レンジで加熱することができるか等、使用条件を考慮すべきである。保護者は製造業者の使用説明を常に遵守し、間違った使い方をしてはならない。 報告書の英語版(60ページ)は以下のURLから入手可能。 http://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/files/programme_rafs_fcm_01_04_Report_e.pdf 報告書をまとめた資料は以下のURLから入手可能。 1. 英語版(PDFファイル20ページ) http://www.cfs.gov.hk/english/programme/programme_rafs/files/programme_rafs_fcm_01_04_presentation_e.pdf 2. 中国語版(PDFファイル20ページ) http://www.cfs.gov.hk/sc_chi/programme/programme_rafs/files/programme_rafs_fcm_01_04_presentation_c.pdf 本研究に関するプレスリリースは以下のURLから入手可能。 http://www.cfs.gov.hk/sc_chi/press/2012_01_11_2_c.html |
地域 | アジア |
国・地方 | 香港 |
情報源(公的機関) | 香港食物環境衛生署食物安全センター |
情報源(報道) | 香港食物環境衛生署食物安全センター |
URL | http://www.cfs.gov.hk/sc_chi/programme/programme_rafs/files/programme_rafs_fcm_01_04_Report_c.pdf |
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本データベースには、食品安全委員会が収集した食品安全に関する国際機関、国内外の政府機関等の情報を掲載しています。
掲載情報は、国際機関、国内外の政府機関等のホームページ上に公表された情報から収集したものですが、関係する全ての機関の情報を確認しているものではありません。また、情報内容について食品安全委員会が確認若しくは推薦しているものではありません。
掲載情報のタイトル及び概要(記事)は、食品安全委員会が和訳・要約したものであり、その和訳・要約内容について情報公開機関に対する確認は行っておりませんので、その文責は食品安全委員会にあります。
情報公表機関からの公表文書については、個別項目の欄に記載されているURLからご確認下さい。ただし、記載されているURLは情報収集時のものであり、その後変更されている可能性がありますので、ご了承下さい。
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