食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03410320475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、栽培ブドウによるワイン醸造業における製品の表示、名称及び外装に関する規則及びそれらに関するその他の措置を定める政令案について意見書を提出
資料日付 2011年8月9日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、栽培ブドウによるワイン醸造業における製品の表示、名称及び外装(presentation)に関する規則及びそれらに関するその他の措置を定める政令案について意見書を提出した。
ワイン醸造に関して、欧州連合では、当該産地の加盟国によって安全管理がなされているという条件で、ある種の製品の使用やある種のワイン醸造方法が認められている。
本政令案は表示、名称及び外装に関する規則及びそれらに関する措置を定める。この政令は、農業部門における一般的市場組織及び農業部門の特定製品に関する特別規則に関する2007年10月22日付け欧州委員会改正規則(EC)No.1234/2007の施行によって起案されたものである。この政令案では同様にワインのカテゴリー、醸造方法及びこれらの規制を定めたその他の欧州規則も考慮している。
 ANSESは本政令案の中の安全衛生の問題に関する条項について検討した。
 本政令案で特定の製品に関連する潜在的な健康問題は以下のとおりである。
・DL-酒石酸やカリウム中性塩によるワイン及び発酵中のブドウ搾汁(must)の処理については、政令案に定めるように、L(+)-酒石酸のみが食品添加物として認可されている(E334)。余剰カルシウム沈殿のために使用するDL-酒石酸やカリウム中性塩は欧州規則では規定がない。
・赤ワインの処理に使用するフィチン酸カルシウム(イノシトール6リン酸)は、政令案に定めるように、フィチン酸塩はリン貯蔵物質で、ごく自然に我々の食品に存在し、特に植物の種子や根や塊根に多く含まれている。ワインでは余剰鉄分の沈殿処理に使用され、錯化合物を澱引き(おりびき)によって除去する。フィチン酸は鉄分ばかりでなく他のミネラルにも結合する。このことから、カルシウムと同様にある種のミネラルの生物学的利用能(バイオアベイラビリティー)を減少する。この理由で、錯化合物を除去した後では残留遊離フィチン酸が多くならないようにすることが肝要と考える。
・フェロシアン化カリウムによるワイン及び発酵中のブドウ搾汁のワインの物理的・化学的不安定性の原因となる鉄分や銅の余剰含有量を減らす処理については、政令案に定めるように、当該処理の使用、醸造技師の責任と管理の下での実施、処理作業の登録、フェロシアン化カリウムの売買などの管理当局への事前通知を義務付けることが必要である。
 フェロシアン化カリウムはEUで認可されている食品添加物で (E536)、また、その代替品のフェロシアン化ナトリウムやフェロシアン化カルシウムと同様に塩の固結防止剤として使用される。フェロシアン化物イオンは室温で安定な錯化合物であるが70℃以上では不安定になる。不安定化したフェロシアン化合物イオンは酸や酸性蒸気、光に反応し、経気道や胃腸官で吸収される毒性のあるシアン化水素を形成する。従ってこの物質の取扱には十分な換気、適切な呼吸装置の装着などの特別な配慮が必要となるので、政令にはその旨の注意規定が必要である。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/Documents/AAAT2011sa0100.pdf
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