食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03410060208
タイトル オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、清涼飲料中のベンゼンに関するファクトシートの更新版を公表
資料日付 2011年8月16日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は8月、清涼飲料中のベンゼンに関するファクトシートの更新版を公表した。その追加部分の概要は以下のとおり。
Q1.ベンゼンとは?(A1略)
Q2.なぜ、ベンゼンが一部の清涼飲料に含まれているのか?(A2略)
Q3.ベンゼンは飲料中にどれくらい検出されるか?
A3.2006年に米国で世界保健機関(WHO)の水質ガイドラインレベル10ppb(0.01 mg/L)の2~5倍のベンゼンが清涼飲料から検出された。いくつかのソフトドリンクは組成を変えて問題に対応した。
2006年にFSANZは68の清涼飲料を小売店から購入し、独立の研究所でベンゼン濃度を調べた。90%を超える飲料はWHOの飲料水ガイドラインを下回り、7検体がWHOの飲料水ガイドラインを超えていた。
2007年以降オーストラリア飲料協会(ABCL)は会員と非会員の両方からリスクのある飲料のベンゼン濃度をFSANZに報告している。その結果からはアクションレベルを超える製品だけでなく、分析において最大のベンゼン濃度であった製品においても改善が認められた。5 ppbを超えるものは、2007年には248製品中7製品、2008年には143製品中8製品、2009年には131製品中1製品あったが、2010年には148製品中にはなかった。ABCLのアクションリミットを特記すると、ABCLの値はWHO水質ガイドラインの半分である。飲料からのベンゼン暴露は、総ベンゼンの他の供給源からの暴露(下記参照)と比較して非常に少なく、健康上のリスクが非常に低い。例えば、英国の食品基準庁は、人々が1日に都市部の空気から吸い込むベンゼン量に等しいレベルは、WHO水質ガイドラインのベンゼンを含む飲料なら20リットル以上を飲む必要があると述べている。
Q4. いかにベンゼン暴露されるか?
A4.(暴露源:推定暴露量:情報源)
(1)空気中のベンゼン
①吸気による暴露:220μg/日:欧州連合(EU)
②ガソリン給油時:32μg/回:EU
③自動車関連活動:49μg/日:カナダ保健省
④1時間の運転:40μg/日:米国毒性物質疾病登録機関(ATSDR)
(2) 食品
①食品及び飲料:0.2~3.1μg/日:EU
②食品:1.4μg/日:カナダ保健省
③飲料水及び食品:1.4μg/日:国際化学物質安全性計画(IPCS)
(3)喫煙
①喫煙:7
,900μg/日:EU
②喫煙:1
,820μg/日:カナダ保健省
③喫煙:1
,800μg/日:IPCS
(4)受動喫煙
①受動喫煙:63μg/日:カナダ保健省
②受動喫煙:50μg/日:IPCS
(ATSDRのデータは2005年、IPCS及びカナダ保健省のデータは1993年のものである。)
Q5.ベンゼンを減少させるためにどのような対応がなされてきたか?
A5.国際清涼飲料協議会(ICBA)は「飲料中のベンゼン形成の可能性を少なくするための手引書」を承認し、オーストラリア飲料メーカー全てに提供されている。国立保健医療研究評議会のオーストラリア飲料水ガイドラインはオーストラリアの飲料水中のベンゼンに対する参照レベルを1ppbとした。2006年のFSANZの調査で1ppb以上のベンゼンが検出された清涼飲料の製造業者はその結果を知らされ、意図しないベンゼンの形成の可能性を最小限にする助けとしてICBAのガイダンス文書を参考にさせた。それ以来、オーストラリア飲料評議会は、ICBAガイダンス文書に記載されている4つの主な勧告(レビュー、テスト、改善、監視)に対し会員企業のコンプライアンスの年次調査を行いFSANZに調査結果の要約を提出した。ベンゼンのレベルが5ppbを超える製品を産する企業は、ベンゼンの形成を減少させる適切な措置をとるよう連絡を受ける。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.17/2011(2011.8.24)P14~15
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2011/benzeneinflavouredbe5231.cfm
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