食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03321180314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、第4回「遺伝子組換え食品・飼料」委員会(2010年11月30日開催)の議事概要を公表
資料日付 2011年3月22日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は、第4回「遺伝子組換え食品・飼料」委員会(2010年11月30日開催)の議事概要を公表した。議題及び概要は以下のとおり。
1. 遺伝子の水平伝播
 招聘したRalf Einspanier氏(※訳注:ベルリン大学獣医生化学研究所長)から、Tudiscoら(2010)の論文「Fate of transgenic DNA and evaluation of metabolic effects in goats fed genetically modified soybean and in their offsprings(遺伝子組換え(GM)大豆を給餌した山羊及びその産仔における組換えDNAの運命及び代謝影響評価)」が紹介された。著者らは、GM大豆を給餌した妊娠中の山羊の血液及び乳から、組換え遺伝子の断片を検出した。(母山羊の)乳を与えられた産仔の様々な臓器から外来DNAが検出された。さらに、特定の酵素の活性が変化したと報告されている。
 Ralf Einspanier氏の指摘は次のとおり。飼料を介し摂取された組換えDNA断片の動物組織での検出は初めてではない。通常、それはTudiscoらの研究と同様に、機能性遺伝子ではなく短いDNA配列である。Tudiscoらの研究には、対照群に使用した大豆の種類及び成分比較分析に関する情報がないなど、欠陥がある。さらに、代謝影響を評価するのに必要な、酵素活性の自然な変動幅に関する記載がない。酵素活性の変化により細胞の代謝が高まり、長期的な影響を及ぼす可能性があるとする著者らの推論を、酵素活性の測定結果で裏付けすることはできない。
 議論の結果、Tudiscoらの研究は、すでに繰り返し公表されている研究結果を追認するものであり、哺乳動物における遺伝子の水平伝播、つまり、食料を介し摂取された非相同遺伝子の動物ゲノムへの取り込みを証明するものではないことが確認された。食料を介し摂取されたDNAの動物組織への一時的な伝播は、自然な経過と判断され、ヒトでも起こり得る。それが遺伝子組換え体(GMO)の組換えDNA配列であっても、リスクは高まらない。
 委員会は、Tudiscoらの研究に関する意見書をBfRのHP上に公表することを決定した。
http://www.bfr.band.de/cm/343/gentransfer_aus_futterpflanzen_auf_hoehere_tiere.pdf
Tudiscoらの論文は以下のURLから入手可能。
http://www.global2000.at/module/media/data/global2000.at_de/content/gentechnikbroschuere/Tudisco2010GM_Soya_DNA_Goats-_goats_kids.pdf_me/Tudisco2010GM_Soya_DNA_Goats-_goats_kids.pdf
2. 遺伝子組換え食品・飼料の安全性評価のための給餌試験の意義
 当該給餌試験は個々のケースでその必要性を検討し、実施する場合には国際的なガイドライン及び勧告に準拠すべきである。
3. アレルギー誘発性に関する研究
 欧州食品安全機関(EFSA)の意見書「遺伝子組換え植物及び微生物並びにその由来食品及び飼料のアレルギー誘発性評価」が紹介された。
4. EFSAのレポート「遺伝子組換え体の安全性評価のための統計学的考察」
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/cm/343/4_sitzung_der_bfr_kommission_fuer_genetisch_veraenderte_lebens_und_futtermittel.pdf
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