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資料管理ID syu03221050475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、包装食品の高静水圧殺菌処理について意見書を発表
資料日付 2010年9月29日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は包装食品の高静水圧殺菌処理について2010年8月30日付けで意見書を発表した。
 包装済み食品の高静水圧殺菌処理は、フルーツを主要材料とする低温殺菌調理済み食品(非加熱喫食食品)の販売について定めた欧州規則(EC) No.258/97に基づき欧州委員会によって2001年に認可されている。
 フランス食品衛生安全庁(AFSSA)が収集した高静水圧殺菌処理の文献から得られた知見によれば、加圧範囲500~600 MPa、加圧時間3~5分間、加圧チェンバー内水温(冷却した水または室温の水)の条件では、高静水圧殺菌法は食品の栄養価、代謝または有害物質含有量を有意に変化させない。
 食品加工業者が特定の食品や調理済み食品の殺菌処理に高静水圧殺菌処理法を適用する場合は次の要素を考慮しなければならない。
1.生化学的要素
 高静水圧殺菌処理法による主な変化は、コレステロール酸化物を含む酸化物を生成する脂質酸化現象の拡大及び不飽和脂肪酸や抗酸化物質(ビタミンEとC)の損失に関するもの、及び肉加工製品の場合には、色素変化を引き起こすミオグロビンの酸化に関係するものなどである。たん白質は部分的に変質し、ある種の酵素活性や製品の組織の変化を引き起こすが、ANSESが評価した圧力幅(600 MPa以下)ではこの影響は小さい。
 600 MPaを超えるものについては未評価なので、殺菌処理済み食品と殺菌未処理食品について処理直後及び消費期限(Used-by Date)の両時点で次の事項の評価・検査を実施する:
・基準食品との比較で処理済み食品成分の評価:当該食品の水分、たん白質、総脂質、総炭水化物、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、ミネラル及びビタミン含有率
・一次酸化生成物を計測(例えば過酸化物価)する方法及び二次酸化生成物を計測(例えばアニシジン価や揮発性化合物指数)することによって脂質酸化度合い(劣化)を評価する。これらのパラメータに有意な変化があればその脂質、特にコレステロール酸化物(7-α-ヒドロキシコレステロールや7-ケトコレステロール)を定量する必要がある。
・ビタミンE含有率
2.抗微生物効果
 高静水圧殺菌処理では増殖期の殆どの微生物を死滅させる。しかし、高静水圧殺菌法に対する微生物の感受性には大きな差がある。特に細菌の芽胞は圧力に対する耐性が非常に高く、1
,000 MPa以上の圧力にも耐えることができる。
 従って、食品に適用する高静水圧殺菌処理の有効性は、細菌芽胞には充分な注意を払い、微生物危害要因分析(規格NF V01-006に準拠)に基づいて評価しなければならない。この場合、特定した食品の危害要因について文献などで充分な知見が得られているならば、次の項目について分析を実施する:
・特定した微生物危害要因を軽減するという意味においての高静水圧殺菌処理の影響。
・販売流通や消費者の使用において合理的に予見できる条件で、高静水圧殺菌処理を施した食品のこれらの危害要因の潜在的増加。
 また、特定した食品の危害要因について文献から充分な科学的・技術的知見が得られない場合は、次の分析検査を実施しなければならない:
・自然な状態で汚染した食品、もし自然な状態での汚染ができないならば人為的に汚染した食品の危害要因について有効な分析検査。
・人為的に汚染させた食品で実施する、食品可食期間のある時期の増殖潜在力の(テストまたは予測微生物学により)評価
3.包装材への影響
 下記の情報について特段の注意を払うことを勧告する:
・包装材の技術仕様書
・有効期限内の食品接触適合性証明
・規制物質の素性(アイデンティティー)と特定溶出基準値
 食品擬似溶媒の選択に関する現行法に基いた総移行量試験で、高静水圧殺菌処理前後の総移行量の数値に有意な差がないかを確認できる。
 規制物質に関しては、高静水圧殺菌処理前後の特定溶出量を計測しなければならない。
 ANSESは高静水圧殺菌処理中に食品中の脂質の酸化や食品の包装材由来の新生成化合物が潜在的に生成されることについて注意を喚起する。これについては高静水圧殺菌処理の前後に定性定量比較分析を実施することを勧告する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.afssa.fr/Documents/AAAT2010sa0193.pdf

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