食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu03200610334 |
タイトル | アイルランド食品安全庁(FSAI)、人獣共通感染症に関する2008年版報告書を公表 |
資料日付 | 2010年8月27日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | アイルランド食品安全庁(FSAI)は8月27日、人獣共通感染症に関する2008年の報告書(PDF 40ページ)を公表。 人獣共通感染症データは、毎年多くの政府機関により収集され、欧州食品安全機関(EFSA)に提出されている。これらのデータは、EFSAが作成するEUにおける人獣共通感染症の傾向及び感染源に関する、より広範な報告書に提供され、アイルランドにおける人獣共通感染症抑制状況の有用な比較対象(comparator)として役に立っている。アイルランドが提出したデータは、ヒト、食品及び飼料由来のサンプル数千点についての分析結果である。本報告書は2008年のデータを更新しており、FSAIがまとめた6回目のものである。 同報告書の主要項目は以下のとおり。 序文 1. カンピロバクター症 (1) ヒトの症例 カンピロバクター症は、アイルランドまた欧州において胃腸炎の最大の病原菌となっている。2008年にはアイルランドで1 ,758件が報告されたが、これは2007年より133件減少している。粗羅患率でみると、欧州全体では人口10万人当たり40.7件が報告されているのに対し、アイルランドでは40.9件となっている。 (2) 食品 アイルランドの2008年人獣共通感染症データによると、生の食品(119件)及び調理済み食品(648件)のサンプル検査では、僅か1サンプル(0.08%)のみでカンピロバクター陽性と判明した。 (3) 家畜 2008年には検査された家畜2 ,813件のうち325件(11.55%)でカンピロバクターが検出された。2008年には家きんについての検査は行われなかったが、EUのbaseline調査では、アイルランドの鶏の83%がと畜場に到着した際に感染していたと報告している。 2. サルモネラ症 (1) ヒトの症例 アイルランドにおいてはサルモネラ症は法定伝染病である。発生率は2001年以降比較的安定している。2008年における粗羅患率は人口10万人当たり10.6件と2007年の10.8件と類似していたが、欧州全体の26.4件よりも低かった。アイルランドでは2008年に22件のアウトブレイクが発生し、79人が発症、入院率は25%であった。この数は、10件のアウトブレイクがあった前年より120%の増加を示した。食品由来のアウトブレイクが53人の症例を占めていた。 (2) 食品 2008年には肉ベースの食品サンプル74 ,538点(食品サンプル全体、120 ,240点)がサルモネラ属菌について検査され、生肉サンプルの1.08%及び調理済み肉製品の0.24%がサルモネラ陽性と確認された。 (3) 家畜 2008年には、サルモネラ属菌がブロイラーの4親群(S. Dublinの1分離菌、S.Enteritidisの1分離菌及びS. Kentuckyの2分離菌)と産卵鶏の2群(S. Dublinの1分離菌、S. Derbyの1分離菌)で検出された。サルモネラ属菌はまた、繁殖アヒル4群の孵化サンプルからも検出されたが、七面鳥群の孵化サンプルからは検出されなかった。 (飼料) 2008年には、サルモネラ属菌が油糧種子飼料1点及び複合豚飼料1点から検出された。全体として、同年に検査された飼料の1%以下でサルモネラ属菌が検出された。 3. クリプトスポリジウム症 2008年に416件のヒトの感染症例が報告された。粗羅患率は10万人当たり9.8件で、2007年(Galwayで304症例という大型アウトブレイクが発生した年)に報告された数から32%の減少となった。 4. ベロ毒素産生性大腸菌(VTEC)感染症 (1) ヒトの感染症例 2008年には、213件の確定VTEC症例がHealth Protection Surveillance Centre(HPSC)に報告された。粗羅患率は10万人当たり5.0件であった。1999年にVTECデータ採集が開始されて以降最多の報告件数となった。 (2) 食品 アイルランドでは2008年に合計115件の食品でVTECについて検査が行われ、1サンプル(0.87%)が陽性と判明した。生の食品サンプル25件及び調理済み食品サンプル65件のいずれについてもVTEC汚染は確認されなかった。豚肉の1製品で腸管出血性大腸菌O157陽性と確認された。 5. リステリア症 (1) ヒトの感染症例 2008年に13件のヒトの感染症例がHPSCに報告された。粗羅患率は人口10万人当たり0.3件で、ヒトの感染症例が21件また粗羅患率が0.5件であった2007年から38%の減少となった。 (2) 食品 リステリア症の感染は主としてリステリア菌の増殖を促進する調理済み食品の摂取に関連している。人獣共通感染症データによると、2008年には5 ,139食品サンプルが検知法により、また8 ,675サンプルが列挙法により検査され、0.63%の生食品及び3.17%の調理済み食品にリステリア菌が検出された。 6. 結核 7. ブルセラ症 8. 伝達性海綿状脳症(TSE)及び変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD) (1) ヒトの感染症例 vCJDは1996年12月に法定伝染病となり、それ以降、計4件の症例が確認されている。これらの症例は、年令が20才から64才の男性2人と女性2人で、そのうち2人が英国に長期間滞在していた。1症例は1999年に、2症例が2005年に、また1症例が2006年に報告された。2008年には新たな症例の報告はない。 (2) 家畜 1)牛のBSE アイルランドでの初めてのBSE症例は1989年に確認され、発生件数は1990年代半ばに急激に増加した。2002年に333症例とピークに達したが、それ以降着実に減少して来ている。これは、主として老齢牛が汚染飼料に暴露されていない若齢牛に入れ替わった理由による。減少傾向は近年も続き、2006年には41症例、2007年には25症例、また2008年には23症例が報告された。2008年におけるBSEの検査頭数は780 ,942頭であった。 2)めん羊及び山羊におけるTSE検査 前年と同様に、2008年に検査された132頭の山羊ではTSEが検出されなかった。しかしながら同年に検査されためん羊23 ,068頭のうち20頭(0.09%)はTSE感染と判明した。この数値は、59 ,025頭のめん羊のうち123頭(0.21%)がTSE感染と判明した2006年、また46 ,565頭のうち81頭(0.17%)が陽性であった2007年から減少となった。 9. トキソプラズマ症 10. レプトスピラ症 11. トリヒナ(旋毛虫)症 12. エルシニア (Yersinosis) 13. Q熱 参考文献 付属文書 |
地域 | 欧州 |
国・地方 | アイルランド |
情報源(公的機関) | アイルランド食品安全庁 |
情報源(報道) | アイルランド食品安全庁 |
URL | http://www.fsai.ie/zoonosesinirelandupdate2008.html |
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