食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03200390208
タイトル オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、ビスフェノールA(BPA)及び食品包装に関するファクトシート更新版を公表
資料日付 2010年9月1日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は9月1日、ビスフェノールA(BPA)及び食品包装に関する従来のファクトシート(2010年1月)の更新版を公表した。オーストラリア政府が2010年6月30日に、7月1日から任意によるBPAを含むほ乳瓶の段階的使用廃止を発表したことを受け、更新したものである。主要更新項目は下記のとおり。
序文
 豪州では、ほ乳瓶を含むプラスチック製食品容器中の化学物質の規制については、FSANZをはじめ幾つかの政府規制機関が責任を共有している。ニュージーランドでは、プラスチック中の化学物質の規制について環境リスク管理庁(Environmental Risk Management Authority: ERMA)が、プラスッチック製消費生活用製品の規制については消費者省が担当している。また、ニュージーランド食品安全庁(NZFSA)も独自に食事調査、安全性評価、国産並びに輸入製品中の化学物質の管理を行っている。
 FSANZは、食品接触物質中のBPAの使用を注視している。少量のBPAが容器から食品や飲料に移行する可能性があり、ヒトの健康に対する潜在的影響については過去40年間広く研究されてきている。FSANZは、BPAの健康への潜在的悪影響に関する国民の不安についてよく認識している。しかし、現行の試験でプラスチック製ほ乳瓶及び乳児用調製乳でBPAの濃度が極めて低いと判明していることもあり、幼児を含む消費者に対する健康リスクはないとの従来の意見に変更はない。かかる意見については、カナダ、米国並びに欧州の食品規制機関も共有している。
1. BPAとは何か。
2. BPAは健康にどのような影響を及ぼすか。
3. 安全レベルは実際に設定されているか。
 設定されている。BPAに関する国際的な安全レベルは耐容一日摂取量(TDI)として知られ、1日当たり体重の0.05mg/kgと設定されている。TDIは、相当の健康リスクなしに生涯を通じ1日に摂取可能な食品中のある物質の推定量である。TDIは、動物実験に基づきヒトの摂取の安全レベルに関する計算を可能にする安全係数を盛り込んでいる。
4. 食品中の非常に低い濃度のBPAについては懸念はあるか。
5. しかし、BPAは海外の数ヶ国において健康リスクにより禁止されているのではないか。
 2008年10月17日、カナダ政府は、ポリカーボネート製ほ乳瓶の輸入、販売及び広告を禁止すると発表した。この決定は、新生児及び乳児に対する食品包装からのBPA暴露規制に関する努力の継続を促進するためにALARA原則(合理的に達成可能な範囲で出来る限り低くする)に基づいている。カナダ政府は、乳児食中のBPA濃度が安全であるとしたカナダ保健省のリスク評価に同意していたにも係わらず、かかる決定をした。カナダ保健省は、プラスチック製ほ乳瓶及び乳児用調製乳中で検出されたBPAの暴露レベルが非常に低いとする従来の意見を維持している。特に同保健省は、乳児用缶入り液体調製乳には非常に低い濃度のBPAが示されたが、乳児用調製粉乳ではなかったとする研究について報告した。かかる方式で消費者の懸念に対応するカナダ政府の決定は、他の少数の諸国でも反映されている。例えば、米国の一部の州やEUの特定加盟国でもBPA禁止へ動いている。世界各国の政府は、消費者の懸念に対応するために業界と密接に協力している。
6. オーストラリア並びにニュージーランドでは、食品中のBPA濃度を減らすためにどのようなことをしているか。
 2010年6月30日、豪州政府は、BPAを含むプラスチック製ほ乳瓶の小売業者が段階的に廃止すると発表した。今年7月1日からの任意の段階的廃止は、消費者の懸念に対応するために他の幾つかの諸国で政府及び業界によって取られているアプローチと一致している。豪州食品及び食料品協議会(Australian Food and Grocery Council)並びにニュージーランド食品及び食料品協議会(New Zealand Food and Grocery Council)は、今後数ヶ月間にBPAを使用するポリカーボネート製ほ乳瓶の使用を任意で段階的に廃止していくことになる。多くの企業は現在、BPAフリーの選択肢を有している。これは、消費者の嗜好及び要求に応じたものであり、製品の安全性に関する問題ではない。
7. BPAについて今後研究すべきことは何か。
 米国食品医薬品庁(FDA)は2010年1月、BPAの安全性について一層の研究を行うと発表した。従来の研究の一部については、BPAの暴露に非経口ルート(例、静脈注射の)を用いたが、この結果は食品または飲料を通じたBPA暴露には適用出来ない。米国では追加の経口研究が行われているが、しかしその終了前にFDAは製品を市場から除外せず、または安定した栄養源がBPA暴露からの潜在的リスクを上回るとして、家庭に対し乳児用調製乳や食品を変更しないよう助言している。欧州食品安全機関(EFSA)もまたBPAに関する研究の見直しを行い、BPAに関し国際的に設定された1日当たり体重の0.05mg/kのTDIを維持することを示唆した。BPAについて国内及び国際的に関心が継続されていることに鑑み、FSANZは最新の情報を入手し、豪州並びにニュージーランド両国におけるBPA濃度の見直しが可能となるように他の規制機関及び食品業界と協力している。
8. 食品中のBPA濃度についてモニタリングが継続されているか。
 2010年初頭、豪州競争・消費者委員会(Australian Consumer and Competition Commission: ACCC)は、典型的なほ乳瓶、幼児用一口カップ及び2種のブランド乳児用調製乳から検出可能なBPAの移行が示されなかったとする研究を終了した。BPAの潜在的な幼児暴露については、グラス、非ポリカーボネート製プラスチック製並びにカーボネート製プラスチックほ乳容器使用の間には顕著な相違はない。BPAはメルボルンの水道水でも検出出来なかった。
 関連情報は以下のURLから入手可能。
http://www.productsafety.gov.au/content/index.phtml/itemId/971446#h2_44
 FSANZは現在、乳児用食品を含む豪州で入手可能な食品中のBPA濃度に的を絞った分析調査を行っている。選定されたサンプルにはポリカーボネート製プラスチック容器、エポキシ樹脂ライニング・スチール缶及び金属リッド付きガラス瓶包装の食品が含まれている。同調査の結果は2010年後半に発表される予定である。
9. 消費者として何か出来ることがあるか。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 No.19/2010(2010.09.08)
化学物質p11-12
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2010/bisphenolabpaandfood4911.cfm

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