食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03181280188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、食品減塩と細菌叢への影響について意見書を発表
資料日付 2010年6月15日
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概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、食品の減塩が細菌叢に及ぼす影響について自ら評価を実施し2010年5月31日付で意見書を発表した。
 食塩はその殆どは塩化ナトリウム(NaCl)である。塩は生物の機能維持に必要である。科学界では成人の必要量を満たすには4 g/日を摂取すれば充分で、また一日摂取量は1~2 g/日未満であってはならないと考えられている。
 ナトリウムの過剰摂取(塩12 g/日以上摂取)は高血圧や心臓病悪化を助長するなど有害である。様々な要因を考察し、AFSSAは2002年に5年間で塩分摂取量を20%減量することを勧告している。
 減塩には食品の改善が最も考えやすい解決策である。2002年以来業界に対し公的機関から様々な働きかけがあり、また食品加工業界自身の改善努力もあった。
 第2回フランス全国個人食生活調査(INCA 2:2006-2007年調査)はフランス人の塩分摂取量の低減は2002年に推奨した5年で20%削減目標に完全に到達したことを示すものであった。
 AFSSAが2002年に出した報告書「塩分、評価と勧告」で示したように、「技術、感覚印象受容性、衛生面からの難しさを考慮すると、対策を施せる余地(marge d’action)は食品によって異なる(パン製品の施策可能範囲は大きく、豚肉加工製品やチーズ製品は限定的で、工業製品は様々である)」ので、特に食品の微生物の安定性に影響を及ぼすような減塩にならないようにしなければならない。
[結論と勧告]
 食品のタイプ及び食品の初期成分によっては、減塩で病原性微生物の増殖、変質劣化または微生物増殖速度が速くなり当該食品の可食期間を短縮してしまう。
 従って、減塩する前に可食期限変化の影響を考慮し、影響の程度を推測することが必要である。そのために事業者向けに幾つかのツールがある:
・食品特性(塩分、水分活性aw)計測:研究文献で微生物が増殖する限度値(限界値)と比較する(例えばAFSSAのホームページの微生物学的危害要因の明細票と照合する)。この比較によってしばしば病原性細菌叢の動態または変質劣化を定性的に明らかにできる。
・経時劣化テスト:自然の状態の食品中の細菌叢の変化を追跡することができる。これらの試験実施ガイドラインがフランス規格協会(Afnor)から発行されている(規格XP V01-003)。これらの試験で食品の消費期限の食品に通常含まれるさまざまな細菌叢のレベルを容易に知ることができる。経時劣化テストは特別な場合にのみ食品を汚染する病原性細菌叢については適応できない。
・増殖テスト:食品に意図的に微生物を接種して行う。これらの試験は病原性細菌の挙動を研究する上で特に有用である。これらの試験の実施に関するガイドラインはリステリア菌の危害要因ついて食品を分類した2005年3月9日付AFSSA意見書に記載されている。同様にこれらの試験実施について定めたAfnor規格やリステリア菌の欧州連合リファレンス・ラボラトリーのドキュメントも存在する。これらの規格によって潜在的微生物増殖及び微生物の潜伏期間と増殖速度を評価することができる。 
・予測微生物学:予測微生物学は数学的モデルを用いて微生物の挙動を予測するものである。これらのモデルで、食品の特性(aw、pH、温度)別に、微生物の挙動を予測することができる。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/MIC2008sa0173.pdf
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