食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03170410305
タイトル EU、共同研究センター作成のレビュー報告書「ビスフェノールAとほ乳瓶:課題と展望」を公表
資料日付 2010年7月22日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  EUは7月22日、共同研究センター(JRC)の健康・消費者保護研究所(IHCP)が作成した科学的技術的報告書「ビスフェノールAとほ乳瓶:課題と展望」(57ページ)を公表した。当該報告書に関する広報資料の概要は以下のとおり。
1. 過去10年間、世界中の様々な規制機関によって数種類のリスク評価試験が行われているにもかかわらず、ヒトの健康に対するビスフェノールA(BPA)の影響について評価が一致していない。JRCのIHCPが公表したレビュー報告書「ビスフェノールAとほ乳瓶:課題と展望」は、現在継続中の議論に基づく諸課題の概要、並びに、将来の調査対象になる可能性のある不確実性のいくつかの領域を提示する。
2. 経口投与、大規模集団の動物及び数種類の投与群を用いて、国際的に認められたガイドライン及び優良試験所基準に従って世界中で行われた多数の毒性試験によって、50mg/kg体重/日の用量におけるBPAの負の影響が強調されている。この数値(50mg/kg体重/日)は、ヒト推定暴露量の0.6~13μg/kg体重/日をかなり上回るため、リスク評価機関及びリスク管理機関は、安全マージンは十分であると考えている。しかし、多数の試験(少数の動物、わずかな回数の投与群又は単回投与群をよく用いたり、非経口経路もよく含んでいる)は、μg/kg体重/日といった範囲の非常に低用量のレベルにおけるBPAの使用による負の影響を記述している。そうした低用量試験の弱点は、BPA の低用量影響のヒト健康リスク評価に対する実際の有意性の測定を困難にしているが、BPA の低用量影響を記述した試験によってBPAの健康への悪影響の可能性に関する懸念に拍車がかけられている。
3. こうした背景に対して、IHCPは、BPAについて行われた様々なリスク評価の結果をこのほど精査した。各リスク評価の結果は、本報告書で紹介されている。BPAのヒト健康リスクに関する現在の不確実性のほとんどが、様々な方法で実施された試験の信頼性に関して意見が分かれていることに由来する点に、本報告書の著者らは留意する。この点に基づき、これらの不確実性の低減を目的とした将来の毒性試験は、(1)学術的研究所と政府機関の間における国際協力が予備的に合意された場合、また、(2)独立した専門家らによる国際的なパネルの監督下で行われた場合、成功する可能性が高いと著者らは観測する。
4. 一部のBPA含有製品(特にポリカーボネート製ほ乳瓶)はすでに一部の国々で禁止されており、及び/又は、禁止されつつあり、また、業界によって自主的な段階的廃止の対象になっていることを考慮に入れて、BPAを含有しない代替原料の安全性の評価も同様に重要であることに著者らは留意する。
 当該報告書は以下のURLから入手可能。
http://publications.jrc.ec.europa.eu/repository/bitstream/111111111/14221/1/eur%2024389_bpa%20%20baby%20bottles_chall%20%20persp%20%282%29.pdf

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 No.16/2010(2010.07.28)(化学物質)p2-3
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州連合(EU)
情報源(報道) 欧州連合(EU)
URL http://ec.europa.eu/dgs/jrc/index.cfm?id=1410&obj_id=11190&dt_code=NWS&lang=en
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