食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03161020208
タイトル オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)、アルコール飲料の健康助言表示案に関するファクトシートを公表
資料日付 2010年7月5日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  オーストラリア・ニュージーランド食品基準機関(FSANZ)は7月5日、アルコール飲料誤用防止のための表示及び妊娠中の飲酒によるリスクに対する警告表示案の検討に関する進展状況を概説したファクトシートを公表した。概略は下記のとおり。
 FSANZは、アルコール飲料の表示に関連した2つのプロジェクトについて作業中である。第1のプロジェクトは、オーストラリア・ニュージーランド食品規制閣僚評議会からの要請案件で、アルコール飲料の誤用防止のために健康助言表示の義務化を検討することである。2番目のプロジェクトは、オーストラリア・ニュージーランド食品基準コードを改定し、妊娠を計画中及び妊娠中の女性に対しアルコール摂取のリスクを助言する表示を求めるものである。
1. アルコール飲料の誤用防止のための健康助言表示
 2008年5月、食品規制閣僚評議会はFSANZに対し、「深酒 (binge drinking)」を含むアルコール飲料の誤用減少のためアルコール飲料容器上に健康表示の義務化を検討するよう要請した。FSANZは、社会に対しアルコール誤用の危険性について警告する戦略としてアルコール飲料の表示ラベルに健康助言を標記する効果に関し独立した包括的文献レビューを委託した。食品規制閣僚評議会は、2009年5月1日の会合で文献レビューを審議し、レビューを「薬品戦略に関する閣僚評議会(Ministerial Council on Drug Strategy)」に提示することに合意した。これは、オーストラリア州政府評議会(COAG)の深酒削減のための広範かつ包括的アプローチへの対応となる。COAGは、FSANZのレビューについてまだ検討を行っていない。FSANZは要請を受けた作業を完了しており、本プロジェクトに関する今後の作業は、閣僚評議会からの追加の助言にかかっている。
2. 同プロジェクトの進展状況をどのように追跡できるか。
 「全国深酒戦略(National Binge Drinking Strategy」の進捗状況については、薬品に関する閣僚評議会のウエブサイトを参照。
http://www.nationaldrugstrategy.gov.au/internet/drugstrategy/publishing.nsf/Content/mcds-24apr09-communique
3. 申請 A576 - アルコール飲料に対する妊娠中の健康助言表示申請を行ったのは誰か、またどのような内容か。
 アルコール飲料表示ラベル上に妊娠中の健康助言記載を義務化するよう食品基準コードを改定する件については、2006年にニュージーランド・アルコール諮問評議会(Alcohol Advisory Council of New Zealand)から申請を受けた。妊娠中のアルコール摂取は、様々な程度で胎児に悪影響を及ぼすとの証拠がある。胎児性アルコール・スペクトラム障害(Foetal Alcohol Spectrum Disorder: FASD)は、妊娠中のアルコール摂取による胎児への様々な影響を表現するために使用される用語である。申請者は、アルコール飲料容器上への健康助言表示が妊娠中のアルコール摂取のリスクに対する認識を増進させるために不可欠の要素であると確信している。
4. 本プロジェクトの進捗状況はどうか。
 FSANZは、2007年12月に8週間に亘る意見募集を実施した。99件の意見が寄せられた。提出された意見の評価を行った。FSANZは、2つの独立した報告書を委託した。1つは、アルコール飲料容器への健康助言表示実施に関する証拠の文献精査で、他の1つは、表示義務化と他の方法との費用対効果を比較した報告書である。
5. 本プロジェクトのタイム・スケジュールはどうか。
 現在進行中のアルコール表示を含む食品表示法及び政策のレビューに鑑み、FSANZは、閣僚並びにCOAGが2010年末及び2011年初頭に表示レビュー結果の審議を終了するまで当該申請の検討を延期した。2011年に申請に関する作業を再開する予定である。
6. 将来、意見を提出する機会はあるか。
 FSANZがアルコール飲料容器への表示義務化の推奨を決定した場合には、申請 A576の評価報告書案が公表され、意見募集が行われる。
7. 申請 A576の進捗状況についてどのように追跡できるか。
 FSANZのウエブサイト上で公表する。
8. 他の諸国では、アルコール飲料への健康助言を義務化しているか。
 幾つかの諸国で実施している。米国では、1989年以降妊娠中のリスク及び過剰なアルコール摂取の危険性についての表示義務化を実施している。妊娠中のアルコール摂取に関する健康助言表示を義務化しているのは、ロシア、韓国、南アフリカ、フランスなどの諸国である。カナダ及びフィンランドでは、妊娠中のアルコール摂取に関する健康助言表示の必要性を検討したが、義務化する決定はしていない。日本、台湾、タイ、ブラジル、コロンビア、メキシコなどでは、「過剰なアルコール摂取は健康に有害」といったより一般的な健康助言表示が義務化されている。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 No.15/2010(2010.07.14)化学物質p17
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2010/healthadvisorylabels4823.cfm
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