食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03131010188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、リコピン消費者暴露について意見書を提出
資料日付 2010年3月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)はリコピンの消費者暴露に関する科学技術指針の要請について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受けて2010年3月26日付で意見書を提出した。
 FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は2006年に食品着色料として合成リコピンの評価を実施し、合成リコピンのADIを0.5 mg/kg体重/日に設定した。欧州食品安全機関(EFSA)は2008年に全てのリコピン供給源を考慮した天然及び合成リコピンの食品着色料使用について再評価し、全てのリコピン供給源からのリコピンに適用するADIを0.5 mg/kg体重/日に設定した。
 2004年以来AFSSAはリコピンについての意見書でリコピン供給源(原料)の生物学的利用能を考慮すべきであることを及びこれらの供給源(原料)の異性体成分及びこれらの製剤に関する潜在的なマトリックスを比較すべきことを指摘してきた。また一方AFSSAは栄養強調表示使用(usages allegues)と消費者の過剰暴露リスクの検討が必要であると考えていた。フランス競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)はチョコレート菓子やチューインガムにリコピンが使用された場合にフランスの消費者のADI超過、特に子供にADI超過が起きないか検討するよう要請があった。
 AFSSAは摂取食品アイテムと摂取量については第2回フランス全国個人食生活調査(INCA2)のデータ、食品アイテム毎の自然に含まれるリコピン含有量データはフランス食品品質データセンター(Ciqual)のデータ及びリコピン添加食品の最大含量は欧州委員会の保健・消費者保護総局(DG SANCO)の添加物作業部会が提案している新たな最大含有量を用いてフランス人の暴露計算を行った。
 その結果、フランスにおける成人(18~79歳)のリコピン個人総暴露量(TPE)は平均で264μg/kg体重/日(食品に含まれる天然リコピン:36μg、食品着色料:63μg、サプリメント以外の新規開発食品:131μg、サプリメント:33μg)、95パーセンタイルでは526μg/kg体重/日(内訳は自然食品:101μg、食品着色料:154μg、サプリメント以外の新規開発食品:239μg、サプリメント:228μg)で、EFSAが設定した全てのリコピン摂取源からの1日許容摂取量(ADI)500μg/kg体重/日に対してそれぞれ52.8%及び105.2%である。成人のADI超過率は5.5%(信頼区間95%で4.5~6.5)と見積もられた。また、子供(3~17歳)のリコピン個人総暴露量(TPE)は平均で462μg/kg体重/日(食品に含まれる天然リコピン:64μg、食品着色料:161μg、サプリメント以外の新規開発食品:220μg、サプリメント:16μg)、95パーセンタイルでは917μg/kg体重/日(自然食品:178μg、食品着色料:378μg、サプリメント以外の新規開発食品:478μg、サプリメント:44μg)で、EFSAが設定した全てのリコピン摂取源からの1日許容摂取量(ADI)500μg/kg体重/日に対してそれぞれ92.4%及び183.4%である。子供のADI超過率は38.2%(信頼区間95%で34.8~41.6)と見積もられた。
 結論としてAFSSAは、着色料や新規開発食品成分(NI)として日常食品に様々な使用を認可されたリコピンは3~10歳の子供及びサプリメントを摂取する成人でADIを超過する可能性があることを指摘するものである。ADI超過出現率はこれらの人口集団でそれぞれ61.5%及び21.1%である。
 他方、新規開発食品成分(NI)としてリコピンの使用を認められた食品グループからのリコピン摂取量は年齢層にかかわらずリコピン累積総暴露量の50%以上を占めているので、現在実施中の食品着色料としてのリコピンの使用条件についての検討とは別に新規開発食品成分として認可された使用法及び最大含有量の見直しが必要と考える。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/PASER2010sa0028.pdf
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