食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03111000208
タイトル 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)、生の鶏肉についての微生物学的調査(サルモネラ属菌、カンピロバクター)要約を公表
資料日付 2010年3月29日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)は3月29日、生の鶏肉における微生物学的調査(サルモネラ属菌、カンピロバクター)の要約を公表した。
1. 序文
 FSANZは、生体鶏の農場におけるサルモネラ属菌及びカンピロバクターによる汚染の可能性及び食鳥処理後に汚染される可能性に関する情報収集目的の基礎調査の調整機関として指定された。サルモネラ属菌及びカンピロバクターは生の鶏肉に存在しうる主要な2細菌で、鶏肉を適切に加熱調理或いは取扱わない場合に疾病を起こす。
 家きん肉供給チェーンを通じた食品規制への取組みの一環として、FSANZは家きん肉の一次生産並びに加工に関する基準を作成した。同基準は、2010年5月に豪州・ニュージーランド食品規制閣僚評議会の会合で検討される予定となっている。この基準が実施されると、家きん飼育農家及び加工業者は、彼らの規範並びに手順が家きんのサルモネラ属菌並びにカンピロバクター汚染の低減に効果的であることを保証することを求められる。
2. 背景
 家きん肉に関する基準の作成過程において、家きん肉供給チェーンにおけるサルモネラ属菌並びにカンピロバクターの保菌率及び汚染レベルについて基礎データを収集する必要性が確認された。データは、2005/06年に小売段階については収集されたが、一次生産並びに加工段階では収集されなかった。
 本調査の進展については、2006年に全国会議で合意され、FSANZが主導機関に指名された。
3. 結果
 本調査では、農場、加工前及び加工終了後(食鳥処理工程)という鶏肉供給チェーンの3ヶ所においてサルモネラ属菌並びにカンピロバクターの保菌率と、必要に応じて細菌数を測定した。サルモネラ属菌に関する比率の結果は、サルモネラ属菌の全型に陽性であったサンプルの割合、並びに疾病を起こす病原性型に陽性反応を示した割合を示している。
(1) 農場
 西オーストラリアの39農場で鶏の糞便が採取された。その結果、群の64%がカンピロバクターに陽性、また47%はサルモネラ属菌に陽性(~47%が病原性型)と判明した。
(2) 加工前
 鶏の盲腸内容物(排泄物を含む消化器官)が西オーストラリア及び南オーストラリアで採取された。合計636サンプルが検査された結果、84%がカンピロバクターに陽性、また13%がサルモネラ属菌に陽性(7.5%が病原性型)と判明した。
(3) 一次加工段階後
 西オーストラリアなどの4州で枝肉1
,112サンプルが採取された。検査の結果、84%がカンピロバクター陽性で37%がサルモネラ属菌陽性(22%が病原性型)と示された。枝肉に存在する細菌数も検査され、その結果、カンピロバクターがかなり高い数値(100cm2当たり~500)で、またサルモネラ属菌が低い数値(100cm2当たり~1)で存在することが判明した。
4. 考察
 これらの結果は、2005/06年に南オーストラリア及びニュー・サウス・ウェールズのスーパーマーケット、肉屋または鶏肉専門店で購入した生の家きん肉について汚染度を検査した小売段階での微生物学的基礎調査の結果と類似していた。同調査では、生の家きん肉は、90%がカンピロバクターに、また43%がサルモネラ属菌(13%が病原性型)に汚染されている可能性が示された。
5. 結論
 今調査では、家きん肉に関する新基準導入以前において、一次生産並びに鶏肉供給チェーンの一次加工段階でのサルモネラ属菌及びカンピロバクターの保菌率及び細菌数についての基礎データを提示している。これらの結果は、他の多くの家きん生産国の結果と相違なかった。
 食品由来疾病には多くの要因があるが、海外の調査では、家きん肉におけるこれら2種の病原体の保菌率並びに細菌数低減のために実施された対策により、ヒトのサルモネラ症及びカンピロバクター症が減少したという結果が出ている。
 FSANZは、家きん飼育農家並びに加工業者に対する新要件が実施された後で、鶏の生肉におけるサルモネラ属菌及びカンピロバクターの量的低減に効果的かどうかを判断するために別の家きん調査を行う予定である。家きんに関する新基準は、今後2年間に実施されることが予想される。
 基礎調査の全文(PDF 54ページ)は以下のURLから入手可能。
http://www.foodstandards.gov.au/_srcfiles/Poultry%20survey%20rept%20March%202010.pdf
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/scienceandeducation/factsheets/factsheets2010/rawchickenmeatmicrob4764.cfm
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