食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03090910329
タイトル 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)、第104回定例会議(3月5日開催)議事録の要約を公表
資料日付 2010年3月17日
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概要(記事)  英国海綿状脳症委員会(SEAC)は3月17日、2010年3月5日にロンドンで開催された第104回定例会議議事録の要約を公表した。
1. 現在の課題
 会合に先立ち、SEACメンバーは、最近発表された下記の文献を提供された。
(1) 末梢ミエリン維持するための軸索プリオンたんぱくの要件に関する研究
(2) 認知症患者に対する弧発型CJD診断テストの正確性
(3) 弧発型並びに変異型CJD脳に関する参考物質の特徴
 メンバーは、委員会が現在これらの研究文献について検討を要する緊急の課題ではないことで意見が一致した。
2. vCJD有病率
 英国健康保護局(HPA)は、委員会に対し変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)の研究に関する最新情報を報告した。委員会は、英国保健省(DH)が幾つかの異なるvCJD有病率調査データの解釈方法に関して助言を要請している文書について検討を行った。
 HPAは、新調査として、虫垂30
,000サンプルの採取を開始し、免疫組織化学(IHC)検査を行う予定であると報告した。死後の脾臓に関するパイロット調査もまもなく開始される予定となっている。
 英国匿名扁桃データベース(National Anonymous Tonsil Archive)について、HPAは扁桃85
,000対を二重酵素免疫法により検査したところ、全て陰性と判明したことを報告した。しかしながら、このうち10
,000対についてIHCによる検査を行った結果、1サンプルが陽性であった。委員会は、今回の検査結果では潜在的な有病率が1:10
,000であるものの、リスク管理のための予防的な数値としてはHiltonらが報告した1:4
,000を使用すべきであるということで意見が一致した。
 SEAC委員長は、公衆衛生のために明らかにされる必要がある主要点として、(1) vCJDに感染している人の数及び (2) 感染者のうち臨床症状を示す者の割合と他人に伝播する能力を有する者の割合であると述べた。委員会は、様々な組織において異常プリオンの存在を調べる代替研究によってこれらの疑問点に答えるのは困難であり、新たな虫垂調査の設計がHiltonらのデータの正確性を評価するために使用し得るとの結論に達した。
3. 血液成分由来のvCJDの感染
 委員会は、リスク管理のためvCJDの血液由来感染について幾つかの妥当なシナリオを設定することに関し助言を要請した英国保健省の文書を検討した。保健省が現在、リスク管理に使用しているシナリオは、無症候性vCJDの有病率、血液成分の感染性及び受血者の発症感受性という主要3項目について「高」、「低」の評価を行い、それらの組合せを基に作成されている。しかし、これらシナリオの幾つかは、血液由来感染により発生したvCJD臨床患者数について過剰な推定をしている。保健省は、ヒトにおける感染に関し入手可能な「陽性」並びに「陰性」のエビデンスや動物実験の結果と整合性がより高い様々なシナリオの設定について助言を求めた。
 委員会は、シナリオを観察されたデータに対比して修正する必要があるとの提案に同意した。保健省の文書には不足点がないものの、シナリオで使用された幾つかの仮定には改善の余地があり、これにより患者数の推定値と観察値の間の統計的な不一致がなくなる可能性があるとの結論に達した。また、或る委員は、疾病の潜伏期間や遺伝的影響が血液由来感染症例ではあまり多く見られない理由として挙げられる可能性を示唆した。
4. 牛におけるBSEサーベイランス戦略のモデリング
 英国環境・食料・農村地域省(DEFRA)及び英国食品基準庁(FSA)はSEACに対し、BSEサーベイランスの効率を調査するために英国獣医学研究所(VLA)が開発したモデルで使用された方法論及び仮定の妥当性を評価するよう要請した。BSEサーベイランスの効率は、検出に失敗したBSE陽性症例数、(2) BSE再検出に要する時間及び(3) BSurvEモデルを使用するポイントシステムという3つの方法により検討された。効率の判定については、牛のBSE検査月齢の変更に基づいた4つの異なる試行的シナリオが使用された。
 委員会は、効率の算出は不確実性、特にBSEの再検出や臨床病を示す牛の検出についてなされる仮定の影響を受けると結論付けた。潜在的BSE感染牛の届出については、単に理論的な仮定を考慮するだけでなく、実際に現場で起こりうることを検討することが重要であるとした。委員会は、パラメーターが導き出された経緯についての詳細な情報と、これらのパラメーターがリスク評価に与える影響の明確化を求めた。SEACは、牛のBSE検査がBSEの発生率に関する重要なデータを提供することに留意した。発生率は、有病率の確定のみならず、感染牛がフードチェーンに混入する前にBSE流行の再検出が早期になされることを明確にする上で極めて重要である。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 No. 7/2010 (2010.03.24) P13-14
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2010/foodinfo201007.pdf
地域 欧州
国・地方 英国
情報源(公的機関) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
情報源(報道) 英国海綿状脳症諮問委員会(SEAC)
URL http://www.seac.gov.uk/summaries/seac104-summary.pdf

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