食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03060780188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、コート・ドール県の牛結核病対策強化について意見書を提出
資料日付 2010年1月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、コート・ドール県の牛結核病対策強化について食品総局(DGAL)から諮問を受けて2009年11月25日付けで意見書を提出した。
 本件はコート・ドール県(フランスの東部ブルゴーニュ地域圏、県庁所在地:ディジョン)全域に結核病スクリーニングを拡大すること及びこのスクリーニング方法(使用技術及び日程)、感染源清浄化方法(全頭殺処分または部分殺処分)、及び野生動物相のサーベイランスと管理措置についてAFSSAの意見を求めるものである。概要は以下のとおり。
1.コート・ドール県の牛結核病は、この3年間で45軒の畜産農家に感染が広がった(2007年11軒、2008年17軒、2009年17軒)。新たな感染源は常にサーベイランス指定区域外で発生し、サーベイランス指定地域の拡大を余儀なくされている。コート・ドール県の感染源と疫学的関係のある感染源が隣接県(ヨンヌ県とオート-ソーヌ県)でも発見された。この2年間は感染動物群の規模が比較的大きかった(平均で牛200頭)が、時には感染動物数が非常に限られていることなどから、部分殺処分プロトコールが2008年9月4日付症例で実験的に許可された。2002年以来リスク・ゾーンで主にシカ、イノシシ、アナグマを対象としたサーベイランスが実施され、ウシ型結核菌による結核病が野生動物相に拡大していることが明らかになった。
2.AFSSAは、下記の点を考慮し、2009~2010年のコート・ドール県結核病対策強化に提案された対策に肯定的意見を付すものである。
(1)2007年以来、コート・ドール県の牛結核病衛生状況は年々悪化していること
(2)リスクを引起すような畜産作業がしばしば行われており、県内ばかりではなく隣接県に広がる牛結核病地域の拡大を助長していること
(3)疫学調査で、牛から野生動物相を汚染していることが実証でき、フランスで初めてアナグマの感染例が発見されたこと
(4)複数の野生動物種(イノシシ、アナグマ)が結核病一次宿主になるリスク
(5)現在使用できる牛結核病スクリーニング技術の長所と短所
(6)コート・ドール県における非定型抗酸菌の高い感染力が、ツベルクリン皮内反応テストの解釈を複雑にしていること
(7)ここ数年に確認された牛結核病のフランスの疫学状況の憂慮すべき経過
3.加えてAFSSAは次の事項を勧告する。
(1)用いるスクリーニング方法(比較ツベルクリン皮内反応テスト法:CIDTまたは単回ツベルクリン皮内反応テスト:SIDT)を問わず、厳格にツベルクリン皮内反応テストを実施することの必要性を獣医師に周知する。
(2)国の全面的で有効な支援なしには困難であるが、この予防措置が成功するよう地方段階でできる対策を全て実施する。
(3)コート・ドール県の結核病撲滅対策強化に採用された方法は年次報告の対象とし、特に現場で実施したCIDTの質的評価及び先験的に非定型抗酸菌が多い環境中におけるインターフェロン-γ測定検査法(IFNγ test)のメリットと有効性について報告する。
(4)感染数が限定的及び隣接動物群の感染リスクが非常に抑制されている場合を除いては部分殺処分は実施しない。
(5)感染牛群の牧場でアナグマの巣穴を見つけたら罠で捕獲し淘汰する。
(6)イノシシ、アナグマ、シカについて調査を実施し、毎年分析した調査結果を広く公開し、野生動物相の相対的な重要性を明快にする。
(7)感染畜舎で体系的に実施した疫学調査の解釈を支援するために、分離したウシ型結核菌株の分子タイピングを継続して実施する。
(8)フランスでここ数年観察されている牛結核病の再発を抑制するため、首尾一貫した均質な方法の管理規則を起案すること。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/SANT2009sa0280.pdf
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