食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03042300208
タイトル 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)、高濃度のヨウ素含有豆乳製品の摂取並びに使用について注意喚起
資料日付 2009年12月24日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)は12月24日、ニュー・サウス・ウェールズ州で豆乳(Bonsoy Soy Milk)を摂取した29才から47才までの成人9人と子供1人が甲状腺障害症状を示したことを受け、サンプル検査を行ったところ許容一日摂取量(TDI)をはるかに超えたヨウ素の含有があったとして、消費者に対し同製品を摂取しないよう、また喫茶店など小売り食品事業者に対しては使用しないよう注意喚起を行った。販売者のSpiral Foods Pty Ltdは同製品の自主的リコールを通知した。FSANZはまた、本件に関連し以下7項目のファクトシートを公表した。
http://www.foodstandards.gov.au/educationalmaterial/factsheets/factsheets2009/bonsoysoymilkrecall24652.cfm
1. ヨウ素とは何か。
 ヨウ素はミネラルで、生命に不可欠な栄養素である。ヒトが摂取する食品、空気及び水に存在する。また、消毒剤としても使用される。
2. ヒトがヨウ素を必要とする理由は何か。
 甲状腺で甲状腺ホルモンを生成するためにヨウ素を必要とする。甲状腺ホルモンは、代謝を調節するため不可欠である。子供、特に成長中の胎児を含む若い子供においては、甲状腺ホルモンが身体的また精神的な成長を調節する。
3. ヨウ素はヒトの体にどのように入り、出ていくか。 身体中に入るヨウ素の大部分は我々が摂取する食品に由来し、少量は飲料水及び吸気に由来する。体内に入るヨウ素は甲状腺にいき、甲状腺ホルモンの生成に使用される。ヨウ素は一般的に腎臓を通じ尿で排泄されるが、ごく少量は汗、糞便及び母乳を通じ排泄される。ヒトの体が一日に摂取したヨウ素の半分を排泄するのに要する時間は一ヶ月である。
4. どのような食品にヨウ素が含有されるか。
 ヨウ素は海中に存在するので、あらゆる種類の海産物、特に海藻(昆布)が供給源となっている。オーストラリアでは、一部の食塩にヨウ素が添加されている。またヨウ素は、オーガニックを除く全ての種類のパンに添加されている。乳製品、卵及び一部の野菜類にも含まれている。乳は通常、ヨウ素の含有量が低い。
5. ヨウ素の必要量はどの程度か。
 ヨウ素は微量元素であり、ヒトが必要とするのはごく少量である。それらの量はマイクログラム(μg)で測定される。ヒトが必要とするのはごく少量であるが、身体中で大量に保存出来ないために規則的に必要とする。 推奨一日摂取量(RDI)は、年齢及び人生の段階によって変わる。
 若年の子供 (1~8才) - 90μg
 年令の高い子供 (9~13才、少年及び少女) - 120μg
 思春期 (14~18才) - 150μg
 男性 - 150μg
 女性 - 150μg
 妊婦及び授乳中の女性 - 250μg
6. 健康に対する影響はどうか。
  ヨウ素過剰は、甲状腺機能亢進症、或いは時として成人において甲状腺機能低下症に繋がる可能性がある。赤ちゃんは、母親が妊娠中にヨウ素摂取後に発生する過剰なヨウ素暴露により甲状腺機能低下症になり易い。甲状腺亢進症の最も一般的な症状は、動悸、疲労及び減量である。甲状腺機能低下症の方は、しばしば知らない間に進行し、定期的な検診でのみ検出される。疲労、体重増加、動悸などの症状を引き起こす。
7. ヒトのヨウ素レベルを確定する医療検査はあるか。
 甲状腺の健康を査定する血液検査 (甲状腺刺激ホルモン、或いはTSH)がある。ほとんどの医師は、定期的にヨウ素の検査はしないが、必要な場合に尿のサンプルを採取し、ヨウ素量測定のために研究所に送付出来る。過剰なヨウ素暴露と関連があるとみられる甲状腺機能の異常があれば、専門科医(内分泌学者)による診断が必要かも知れない。
 関連情報 (自主的リコール)については下記のURLを参照。
http://www.foodstandards.gov.au/consumerinformation/foodrecalls/currentconsumerlevelrecalls/bonsoysoymilkexcessi4653.cfm

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報 No.1/2010
 (2010.01.06) p25-28
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2010/foodinfo201001.pdf
地域 大洋州
国・地方 豪州
情報源(公的機関) 豪州・NZ食品安全庁(FSANZ)
情報源(報道) 豪州・NZ食品基準機関(FSANZ)
URL http://www.foodstandards.gov.au/educationalmaterial/newsroom/mediareleases/mediareleases2009/nationalproductrecal4651.cfm
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